ロシア海軍による日本海でのミサイル演習の意味
旧ソ連軍がアフガニスタンに侵攻を開始したのは1979年の12月27日でした。
結局、アフガン占領には失敗したのですが、このところのプーチン大統領はそうした過去の汚名を払拭しようとするかのように、対外的な軍事的圧力を強めています。
ヨーロッパではウクライナとの緊張関係が高まる一方です。
ウクライナ東部との国境周辺には10万人規模のロシア軍が配置され、アメリカもNATO諸国も「いつロシアによる軍事行動が起きてもおかしくない」と危機感を募らせています。
そうした事態に直面した時に、アメリカは介入するのでしょうか。
ロシアはウクライナに止まらずジョージアにも食指を伸ばそうとしているようです。
なにしろ、プーチン大統領の悲願は「旧ソ連邦の復活」ですから。
そんなロシアはアジア正面でもきな臭い動きを強めています。
日本では「台湾有事」が話題になり、中国の動きも気になりますが、その陰でロシア海軍は日本海でのミサイル発射訓練を繰り返しているのです。
今月22日にも、ロシアの潜水艦は日本海からハバロフスク地区の目標に向けてミサイル発射を実施しました。
飛行距離は1000キロを超えています。
ロシアのスプートニク・ラジオによれば、全ての標的に命中させたとのこと。
これまではロシアの空軍機による日本の領空侵犯が相次いでいましたが、最近では軍艦や潜水艦による日本周辺での示威的行動が活発化しています。
ロシアのプラウダの解説では「空からでも海からでも、場合によっては海中からでも狙った日本の標的はどこでも攻撃できる」というわけです。
どうやら、ロシアも中国もアメリカの出方を探っているように思われます。
年末年始を迎え、日本ではオミクロン株の話題で持ち切りですが、ロシアの動きはヨーロッパでもアジアでもより直接的な脅威となりつつあるようです。
プーチン大統領は年末恒例の国民との対話集会でも「強いロシアの復活」をアピールしていました。
北京冬季五輪の開会式には出席するとの意向を示しているプーチン大統領ですが、目くらましなのかも知れません。
1980年のモスクワ五輪はアフガン侵攻に反対する欧米のボイコットに日本も加わり、選手団も参加できませんでした。
来年のオリンピックの行方が気になるところです。
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