いまだに封印の解けないケネディ暗殺ファイル
あのジョン・F・ケネディ大統領がダラスで暗殺されたのは1963年11月22日でした。
その衝撃的なニュース映像は今でも鮮明に記憶しています。
というのも、アメリカから初の衛星放送が日本に届いた時、最初に飛び込んできたのが、このニュースだったからです。
NHKのアナウンサーの震える声が印象に残り、しばらく脳裏から離れませんでした。
あれから60年近くの歳月が流れましたが、暗殺の真相はいまだに明らかにされていません。
オズワルド単独犯行説が虚構であることは多くが認めるところです。
アメリカ議会は「JFK暗殺記録収集法」を採択し、関連文書を25年以内に全面公開することを決めていました。
しかし、今日に至るも全面公開はなされないままです。
2017年10月、トランプ大統領は「明日、全面公開に踏み切る。非常に興味深い」とツイートしたのですが、突如、「国家安全保障上の理由で公表を見送る」として、再びお蔵入りにしてしまいました。
そして、当時、トランプ大統領は「2021年10月26日までに再検討する」と約束したわけです。
その約束の日が間もなくやってきます。
今回はその判断を下すのはバイデン大統領です。
バイデン大統領はケネディ大統領と同じアイルランド系のカトリックであり、アメリカの歴史上、カトリックの大統領はこの2人だけ。
バイデン大統領にとって、ケネディ大統領は輝ける星でした。
上院議員時代のバイデン氏は1992年、この機密文書の公開法を強く支持したものです。
果たして、高校時代から敬愛する大統領の暗殺の真相解明に欠かせない文書の公開にゴーサインを出すのでしょうか。
軍産複合体やCIAが深く関わったといわれる暗殺事件ですが、60年近くも秘密にしておく理由は何だったのでしょうか。
もし、再び、全面公開が延期されることになれば、アメリカの主張する「自由で開かれた民主主義」とは何なのか、改めて疑わざるを得なくなるでしょう。