サンマはどこに?漁獲量が激減中! | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

サンマはどこに?漁獲量が激減中!

皆さん、最近、サンマが日本の食卓から姿を消していることに気付いていますか?


昨年の日本全国での漁獲量は前年より3割減少し、2年連続で過去最低を更新しています。
 

実際、昨年のサンマの水揚げ総量は2万9566トンでした。
 

これは1990年の31万トン超の10分の1以下の量です。
 

 

日本は中国、台湾などとサンマの資源管理を話し合う北太平洋漁業委員会の年次総会で、深刻な不漁を受け、漁獲上限の削減を提案しました。
 

その結果、各国とも前年比4割の削減案に合意。
 

このままではサンマは高嶺の花となりそうです。
 

有名な「目黒のサンマ祭り」も2年連続で中止となりました。
 

問題はなぜサンマが獲れなくなったのかということです。
 

諸説紛々ですが、最も有力な説は「地球温暖化」による「海流の変化」が影響しているとのこと。
 

これまでサンマの水揚げ量は日本と台湾がトップ争いを演じてきました。
 

日本の漁船は日本沿岸の公海を中心にサンマを追っていましたが、台湾の場合はロシアの200海里水域内に新たな漁場を発見したようです。
 

実は、サンマはカムチャッカ半島の北の方に移動していることが判明しました。
 

そこはロシアの排他的経済水域に他なりません。
 

台湾ではロシアと交渉し、少数ですがロシアの領海内にてサンマ漁を始めています。
 

何しろ、サンマ漁に関する捕獲、冷凍、加工技術は台湾が世界1の評価を得ているため、ロシアも台湾から技術を学ぼうとしているわけです。
 

ロシアではサンマはスープにして味わうのが一般的で、日本の影響で焼いて食する台湾とは違います。
 

 

そのことが逆にサンマ市場における住み分けに繋がっているのも知れません。
 

日本もロシア水域に移動してしまったサンマを取り戻すには知恵を絞る必要があるでしょう。
 

さもなければ、日本では気楽にサンマを食べることは夢物語になってしまうかも、です。
 

 

 

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