核シェルターの装備を義務化しているイスラエルから学ぶべきこと | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

核シェルターの装備を義務化しているイスラエルから学ぶべきこと

北朝鮮による核の脅威が日に日に高まっている。

アメリカのトランプ大統領が国連総会の場で、「北朝鮮を地上から抹消する」と狼煙を上げれば、北朝鮮の金正恩労働党委員長は「アメリカ本土を焦土と化す」と号砲を打ち上げる。

まさに「言葉のミサイル」が飛び交う米朝関係は危険水域に突入したと言えよう。

急きょ北京を訪問したティラーソン国務長官は習近平主席との会談で、「北朝鮮の破壊を望んでいるわけではない。北朝鮮との直接交渉のチャンネルは2、3確保しているので、話し合いの可能性を探っている」と明らかにした。

ノルウェーやスウェーデンを舞台にして水面下の米朝交渉が進んでいるようだが、金正恩の「核保有国への夢」は消えそうにない。

ハガティ駐日大使は「米朝間の戦争の可能性は現時点では低い」と言うが、北朝鮮のミサイル発射の準備は着々と進行中のようだ。

欧米の諜報機関の分析では、「トランプの挑発に乗り、金正恩が先制攻撃を仕掛けるシナリオがありうる」という。

そうなれば、韓国や日本が標的になるのは避けられない。

では、どうやって防ぐのか?

イージス艦やPAC3による迎撃で北のミサイルを打ち落とせる可能性は極めて低い。

第一、 実戦での経験が皆無の迎撃ミサイルである。

米軍のデータでは命中精度は数%といわれる。

首相や政府の要人は地下シェルターに逃れる手はずとなっているが、一般国民には生命を守る手立てはないに等しい。

実は、イスラエルでは全てのビルや住居に核シェルターの装備が義務付けられている。



CBRN(化学、生物、放射能、核兵器攻撃)防御システムという。

2011年の福島原発事故の際にも、日本政府が頼りにしたのがイスラエルから緊急輸入された放射線防御機能付きの緊急車両であった。

常に戦時体制下にあるイスラエルならではの防衛技術である。

このところ、日本でも急速に核シェルターの需要が高まっている。

今からでも遅くない。

間近に迫る核ミサイルの脅威に対処するにはCBRN防衛装置の導入を早急に進めるべきではないのか。

教育の無償化より急を要することは間違いない。