韓国の友人と北朝鮮の暴挙の背景を探る | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

韓国の友人と北朝鮮の暴挙の背景を探る

北朝鮮による挑発行為は止まるところがありません。

先の地下核実験に続き、今回は1998年以来、5度目となる長距離ミサイルの発射。

大事なことは、右往左往せず、金正恩の真意を把握し、暴走を食い止めることです。

2014年だけで111回も短距離ミサイルの発射実験を繰り返しているのが北朝鮮。

内外のメディアは毎回やたらと騒ぎ立てますが、これでは北朝鮮の思うつぼ。

この度のミサイルも北朝鮮はあくまで地球観測衛星だと主張しており、しかも地下核実験と同じで「失敗」との指摘もあるほど。

何より冷静な判断と対応が欠かせません。

そんな折、「東京慶尚南道道民新年会」が開催されました。



日本に暮らす多くの韓国出身者の中でも最大を誇る慶尚南道の人々が集い、新年を祝うと同時に、北朝鮮の傍若無人な振る舞いに懸念と怒りの声があがったものです。

とはいえ、そこでの会話には日本人としても参考にすべき点が多々ありました。

まず、金正恩が核開発にこだわる理由です。

3代目の最高指導者として強い経済と軍事力を国家建設の中心に据えようとし、「故金正日総書記の誕生日の前祝い」として大きな花火を打ち上げたとの見方。

と同時に、世界的な注目を集め、北朝鮮の存在を印象付けることで、「アメリカを交渉の場に引き付けようとしている」との受け止め方も。

要は、中国からも疎遠にされ、国際的な孤立が深まる北朝鮮にとっては、核保有国の立場をアピールすることで、いまだ正式な終結に至っていない「朝鮮戦争」にピリオドを打ちたい、そして、アメリカとの間で平和条約を締結したい、というのが「隠された狙い」との分析です。

そうなれば、アメリカから国家承認を得ることができ、経済面での改善が期待できるため、「とにかくアメリカの関心を呼びたい、と考えてのことだろう」といった発言も。

それやこれやの北朝鮮談義で大いに盛り上がりました。

いずれにせよ、単なる非難合戦ではなく、相手の胸中を理解した上で効果的な対策を打ち出す必要を強く感じた次第です。