安倍首相に来日中のメルケル首相と話し合ってほしいこと | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

安倍首相に来日中のメルケル首相と話し合ってほしいこと

ドイツのメルケル首相が7年ぶりに来日されました。



メルケル首相といえば、旧東ドイツの出身。

ウクライナ危機の対応を巡ってはロシアのプーチン大統領と丁々発止の駆け引きを展開中と言われています。

また、2年前にはアメリカの情報機関が自らの携帯電話を長年にわたり盗聴していたことを知り、オバマ大統領に噛みついたことでも有名。

しどろもどろのオバマ大統領は「これからはそんなことはしない」と約束したはずなのに、何と二重スパイを使って、その後も盗聴問題を調査していたドイツ連邦議会の情報をスパイしていたことが発覚することに。



これには堪忍袋の緒が切れたのも当然。

ところが、芋づる式に、ドイツ国防省内にもアメリカの二重スパイが潜入していたことまで明らかになり、米独関係は最悪に陥りました。

日本も用心するに越したことはありません。

一方、メルケル首相は4年前の東京電力福島第一原発事故を受け、即座に脱原発を決断。

2011年、原発8基を閉鎖し、2020年には原発ゼロを実現すると目標を明確にし、自然再生エネルギーに舵を切りました。

その結果、スウェーデンの企業からドイツ政府は訴えられています。

これこそTPPで問題となるISDS条項のなせる技に他なりません。

安倍総理にはメルケル首相との間で、時に同盟国との信頼を平気で踏みにじる動きを見せるオバマ政権との間合いの取り方をじっくりと話し合ってほしいものです。