1月8日から北京で始まる中南米囲い込み会議 | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

1月8日から北京で始まる中南米囲い込み会議

今から15年前の2000年のこと。

CIAが「2015年の世界」と題するレポートをまとめました。

アメリカの諜報機関による未来予測ですが、大当たりもあれば、とんでもない見当違いもあり、今読み返すと、実に興味深い限りです。

世界的なテロの激化や国家を超えた組織の台頭などは、予想された通りといえるでしょう。

しかし、エイズや飢饉によってアフリカはじめ世界の人口は減少する、との見通しは外れています。

アフリカに限ってみれば、2000年に人口は8億人でしたが、今や11億人を突破。

ただし、エボラ出血熱が猛威を振い続ければ、CIAの予測通りになるかも知れませんが。

CIAの予測の中で特に注目すべきは中国経済に関するものです。

曰く「ヨーロッパや日本を抜き、世界第2の経済大国になっている。しかし、アメリカを追い抜くことはない」。

この点に関しては、議論が分かれるところですが、中国が経済力を飛躍的に伸ばしていることは否定できません。

その観点から、小生が関心を寄せているのは、この1月8日から北京で始まる「中国CELACフォーラム」です。

CELACとは「ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体」のこと。



オバマ大統領が国交正常化を模索しているキューバをはじめ、中南米諸国33か国が加盟しています。

CELACの現在の議長国はエクアドル。

同国のコレア大統領を中国はフォーラムの2日前から大歓迎のおもてなし。



ロシア、インドのみならずドイツを手なずけた中国ですが、アメリカの裏庭と言われる中南米にまで影響力を拡大しつつあります。

CIAの予測が裏切られるのを目の当たりにする気がするのは杞憂でしょうか。

日本独自の情報戦略の構築を急がねばなりません。