スコットランド独立を巡る住民投票とプーチン訪日延期報道の問題点
スコットランド独立の是非を問う住民投票は「反対」票が「賛成」票を上回りました。
その結果、イギリスの分裂は回避されることに。
しかし、45%の国民が独立に賛成票を投じたことは、それだけスコットランドの不満が根強いということですから、将来に大きな火種を残すことになるでしょう。
しかも、各地の投票所でおかしな現象が報告されています。
例えば、複数の投票所で火災報知機が鳴りだし、投票箱が持ち出されたケース。
「反対」票を集計するテーブルの上に「賛成」票が積まれていたケース。
仕分け業務の女性が「賛成票」の用紙を「反対」票の束に差し込んでいたケース。
はたまた投票所の監視員が自ら「反対」を記した用紙を投票箱に投げ入れていたケース。
これらはすべてビデオで撮影されており、ネット上で広く拡散しています。
こうした民主主義国家とは思えないような投票現場、集計所での「怪しい」現象の数々。
選挙に不正は付き物といってしまえば、元も子もありませんが、選挙監視や報道のあり方が問われていることも間違いありません。
報道のあり方といえば、秋のプーチン大統領の訪日計画について、駐日ロシア大使が「訪日は延期されることになった」という記事が日本の主要メディアを賑わせています。
ところが、これは誤報のようなのです。
数社の記者は直接、同大使にインタビューしたとのことですが。
いずれの記事も「プーチン大統領の訪日は延期」という書きぶりでした。
「本当かな」と思い、昨日、そのことをご本人に確認すると、「まったく違う」との返答でした。
曰く、「自分が日本の記者に語ったことは、大統領の訪日の最終判断は大統領自身が行うということ。その訪日が成功するためには万全の準備が欠かせない、ということ。訪日が延期されるなどということは一言もしゃべっていない」。
朝日新聞による慰安婦報道が日本の国益を損ねたと批判が集中していますが、ロシアの大統領の訪日を勝手に延期させてしまうような報道も国益を損なうものではないでしょうか。