またも2億円が無駄になった昨日の国会空転劇
政治の世界では「一寸先は闇」と、よく言われます。
昨日も、参議院の本会議にて重要な法案が10本ほど採決に付される予定になっていたのですが、田村厚生労働大臣の法案趣旨説明に昨年のものを使いまわした内容が含まれていたことが判明し、質疑が中断。
その後、断続的に与野党で協議が繰り返されたのですが、らちが明かず、結局、本会議は流れてしまいました。
コンピュータが普及し、コピーアンドペーストがあちこちで問題となっていますが、まさか国会の重要法案の大臣発言にまで、こうした安易な対応が蔓延していたとは。
本来、政治とは「言葉の戦いの場」であるはずです。
いくら優秀な役人が用意した文書とはいえ、それを単に棒読みするだけではロボットで事足りるでしょう。
大臣本人の心が込められていなかったことが最大の問題だと思いました。
その結果、午前、午後と国会は開店休業に。
(「国際生物多様性の日」院内集会を激励)
国会開会中は1日約2億円の事務経費がかかります。
国民の税金がこうして、またもムダになってしまいました。
厚生労働省の担当職員にはきついお咎めがあったようですが、国会や役所に蔓延している緊張感の欠如は、一強多弱の政治のせいだけにはできない根の深さを感じます。
国会議員に限らず、自分の頭で考え、自分の力で判断できる日本人が「絶滅の危機種」となっているのではと、自戒の念を含めて気持ちを引き締めているところです。