オバマ大統領夫人の中国でのファーストレディ外交
アメリカにとって中国は無下にできない相手です。
いくら軍事大国路線をひた走っているとはいえ、アメリカ国債やドルの最大の保有国なのですから。
4月下旬には日本や韓国を訪問するオバマ大統領ですが、中国には立ち寄らないといいます。
その埋め合わせでしょうか、ミッシェル夫人が娘2人と自分の母親を伴い、「ファーストレディ外交」とばかり、中国を訪問中です。
人権問題、安全保障、通商摩擦と何かと対立する米中ですが、ミッシェル夫人一行に対し中国は破格の厚遇ぶりを見せています。
何しろ、習近平国家主席が夫人と共に直々にお出迎えするほど。
オバマ大統領からどんなメッセージを携えてきたのか、気になるところです。
かつての「ピンポン外交」を彷彿とさせる演出もさりげなく組み込まれており、中国での評判はすこぶる好意的でした。
一方、アメリカ国内では相当厳しい批判も。
というのも「米中関係を文化、教育面から加速する」とはいうものの、観光に毛の生えた程度で、実際は「大名旅行に過ぎない」というわけです。
しかも、一泊80万円するホテルのスイートルームを貸し切り、70人ものスタッフや警備員を伴っての中国訪問。
アメリカの納税者からはブーイングが出ています。
2013年のアフリカ訪問では100億円以上を使ったオバマ夫妻。
今回の中国訪問では少し節約したかもとはいえ、大方のアメリカ国民からすれば納得できないムダ遣いと映ったに違いありません。