ウクライナ・ロシア間のチョコレート戦争:次期大統領は「チョコレート・キング」? | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

ウクライナ・ロシア間のチョコレート戦争:次期大統領は「チョコレート・キング」?

ウクライナとロシアの対立が日ごとに険しさを増しています。


今週、内閣委員会では岸田外相に、そして予算委員会では安倍総理に、ウクライナ危機への対応策を質しました。


その模様は小生のホームページで動画をアップしていますので、是非ご覧下さい。


ところで、以前、本ブログでも紹介した「ウクライナとロシアのチョコレート戦争」ですが、今回の政治対立を受け、本格的な貿易通商紛争に火が点いたようです。


というのは、ロシア内にあったウクライナ最大のチョコレート会社「ロシェン」の製造工場がロシア当局によって閉鎖させられたのです。



ウクライナにとってロシアは最大の貿易相手国。


これを皮切りにウクライナ製品の輸出に厳しい制限が加えられるに違いありません。


ここで注目すべきは、このチョコレート会社のオーナー社長ペトロ・ポロシェンコ氏の動向です。


何しろ、ウクライナ有数の大富豪。


地元では「チョコレート・キング」として誰もが知る存在。


しかも、政治的野心も満々の国会議員でもあり、5月に予定されている大統領選挙の最有力候補なのですから。


自分の会社の大事な財産を没収された上に、ロシア内に築いてきた販路を寸断されたことで、怒り心頭に達している模様。


EUを味方につけ、ロシアへの反抗に凌ぎを削る行動派です。


(ケリー国務長官と会談するポロシェンコ氏)


わが国でもチョコレート・メーカーの経営者には政治志向の強い方々が多いようですが、ウクライナの「チョコ王」は政治家そのもの。


決して「アマちゃん」ではありません。


ビジネスと政治の双方で研ぎ澄ませてきた交渉手腕に期待が寄せられています。