日米関係に新たな暗雲が
日本の主要メディアは触れようとしていませんが、日米関係に新たな暗雲が生じつつあります。
原因は福島の原発事故にあり、当時、「トモダチ作戦」と称する救援活動に参加した空母「ロナルド・レーガン」の乗組員ら80名ほどが、2月6日、東京電力を相手取って集団訴訟を起こしたのです。
曰く「放射能汚染の危険を十分に知らされることなく、救援活動に従事させられ、その結果、深刻な健康被害を被った。その原因は東電がメルトダウンや放射能被害の情報を偽ったことにある」。
今回で2度目の訴訟になりますが、米海軍は「因果関係が不明」として突っぱねたため、「訴訟を受けて立つ」との姿勢を見せた東電に20億ドル(約2000億円)の賠償を求める内容になっています。
訴訟のたびに賠償請求額が跳ねあがっているのですが、「訴訟大国アメリカ」とはいえ、放置すれば日米関係にヒビが入りかねません。
科学的な解明が欠かせないはずですが、両国政府とも触れないようにしているようです。
問題の空母は放射能汚染濃度が高すぎるため、スクラップにもできないままサンディエゴの軍港に係留されたまま。
韓国でもグアムでも入港を拒否されたとのこと。
小生も同空母には乗船させてもらった経験がありますが、艦内で海水を淡水化し、飲料水やシャワー、洗濯用水として使っていました。
さまざまな配慮から米海軍は乗員の健康追跡調査を中止しています。
きちんとしたデータの提供がなければ、疑心暗鬼が深まるばかりです。
トモダチなら本当の話をしなければならないはず。