地球の半分を選挙区とするフランスの国会議員 | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

地球の半分を選挙区とするフランスの国会議員

年明け早々、フランスから国会議員のマリアニ氏が来日。


サルコジ政権下では運輸大臣を務め、東日本大震災の発生直後には、フランスの持つ原発事故対応技術を提供するため飛んできてくれた友人であり、恩人でもあります。


当時、小生も一緒に被災地を回り、事態の収拾のために努力したのがついこの間のことのように思い出されます。



さて、今回日本に来たのは「夏の選挙のため」とのこと。


実は、フランスでは海外の選挙区から選ばれる国会議員の枠が2人分あるといいます。


世界各地に植民地を得ていた時代の名残で、今でも海外に住むフランス人は数百万に上ります。


マリアニ氏は以前、フランス南部を地盤としていたのですが、海外との接点が多くなり、ついにはロシア、中央アジア、モンゴル、中国、韓国、日本、インドシナ、インド、オセアニアといった地域を選挙区とする国会議員になったというわけです。


6月に予定されている選挙で再選を勝ち取るため、現在、日本各地を回り、フランス人有権者に支持を訴えている最中。


まさに「地球の半分が自分の選挙区」というから驚きます。

日本の選挙制度とは大違いです。


しかし、それだけ世界の情勢を肌で感じながらフランスの国益を追求しているため、アジアの裏事情についても精通しています。


そのため、久しぶりの再会ではヨーロッパ情勢からロシア、中国、そして日本を取り巻く政治、経済、安全保障まで、話が尽きることはありませんでした。


安倍総理も「地球儀俯瞰外交」を標榜していますが、訪問先で選挙運動をする必要がない分、恵まれていると言えるかも知れません。


これから関西方面での選挙活動に入るというフランスの友人の健闘を祈念しています。