「特定秘密保護法案」で揺れる国会 | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

「特定秘密保護法案」で揺れる国会

国会では「良識の府」といわれる参議院が揺れています。



本日の本会議では12本の法案が採決にかけられる予定でしたが、冒頭の外交防衛に関する3法案の採決の直前、民主党から記名投票の動議が出されました。



全員一致で賛成の法案でありながら、押しボタンでなく、記名投票というのは、明らかな牛歩戦術。



昨晩、急遽決まった、本日午後に開催される「国家安全保障に関する特別委員会の地方公聴会」をつぶそうとするものです。



更に驚いたことに、次の倫理選挙に関する採決を前に、自民党から本会議の休憩動議が出され、たった1人の賛成で、その動議が通ってしまいました。



もちろん、議長が承認したからです。



その結果、本会議は突然、休憩になり、大宮市で予定の公聴会が終わった時点で再開ということになりました。



本末転倒とは正に、このこと。



こうした混乱状態に陥った理由は「特定機密保護法案」を12月6日の会期末までに参議院を通過させようと、功を急いでいるためとしか思えません。



参議院ではこの法案を巡っての審議はまだ10時間足らず。



衆議院での50時間と比べると、あまりに不十分です。



「特定秘密」の指定や解除などの統一基準を検討する「情報保全諮問会議」を設置するというアイディアも今朝の参議院での特別委員会で初めて総理から提案があったばかり。



しかも、そうした「特定秘密」の指定の妥当性をチェックする事務次官級で構成する「保全監視委員会」を設置するとの提案も、今日突然出てきたもの。



「熟議の国会」とは裏腹の「駆け足審議」では、内外から寄せられている疑問や不安に応えることはできないでしょう。



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福島原発からの放射能汚染漏れに関しても、海外からは「日本政府や東電が不都合な真実を隠している」との批判が絶えません。



特定秘密の必要性は理解できますが、国民や国際社会への丁寧な説明や議論が不可欠です。



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こうした民主主義のルールを蔑ろにしては大きなしっぺ返しが来るに違いありません。



与野党幹事長・書記局長会議等を通じて、会期を延長し、国民の前でじっくりと責任ある議論を尽くすべきだと働きかけている最中です。