カタールからエネルギー工業大臣を迎え
カタールからエネルギー工業大臣のアルサダ博士が来日。
都内で盛大な歓迎式典が開かれました。
カタールといえば、世界最大の液化天然ガス(LNG)の輸出国です。
原発がストップしているわが国にとっては、まさに生殺与奪権を握っている国といっても過言ではありません。
日本のLNG輸入量の約18%を提供してくれているのです。
火力発電に欠かせないLNG。
カタールからの輸入量は震災以降、倍増しています。
天然ガスをはじめエネルギー政策を担う担当大臣ですが、何と同時に国営のカタールガスの会長も務めています。
日本に当てはめれば、茂木経済産業大臣が東京電力の社長を兼務しているようなものといえるでしょう。
実に分かりやすい「官民一体化経済」を代表する指導者です。
東日本大震災の直後から、LNGの安定供給に加え、物心両面にわたり被災地支援に努めて頂いています。
アルサダ大臣は「日本とカタールは長年にわたり特別な関係を育んできた。これからもそうした信頼関係を深めていきたい」と、ところどころ日本語を交えたスピーチを行い、親日家ぶりをアピール。
とはいえ、カタール産のLNGは原油価格に連動する価格設定となっており、単価は震災発生時と比べ、2割近く上昇。
これこそ、わが国が抱える過去最悪の貿易赤字の一因になっているのも事実です。
そこで、この価格設定メカニズムの改定が両国間の課題として急浮上。
水面下での交渉が始まったところで、その行方が注目されるところです。