世界が注目する日本の「ものづくり」企業
日本の「ものづくり」は中小企業によって支えられていると言っても過言ではありません。
なかでも「町工場」の底力は世界から注目されています。
そんな町工場の代表選手としてユニークな発明を次々に世に送り出しているのが三鷹光器です。
小さいけれど堂々とした会社。
(ビームダウン式太陽熱集光装置について説明する中村社長)
小生が生まれた年にスタートしていることもあり、とても親近感を覚えています。
何しろ、アメリカのNASAからスペースシャトルに搭載する特殊カメラの製造を依頼されたり、ドイツのライカのために手術用の顕微鏡を大量に製造しているほどの実力の持ち主。
もともとは天文機器メーカーで、小生の地元鳥取の天文台にも巨大な天体望遠鏡を設置してもらったこともあります。
社員は全員が三度の飯より宇宙が好きという天体ファン。
レンズの技術をベースにさまざまな新製品の開発に取り組んでいます。
最近では太陽光を集める高効率の発電装置を生み出し、再生可能エネルギー分野で世界をリードしつつあります。
2006年には天皇陛下が視察にお越しになったほど。
同社の方針は明確で、「明日の世に役立つ製品を作る」の一語。
外注せず、新製品はすべて自前で作るのがモットー。
まさに、現代のエジソン集団といえそうです。
同社の中村会長曰く「今、最高に頭がいいとされる人は、昨日までの世界中の論文を読んだ人だよね。確かに、世界中の論文を全部読んで頭に入れている人は立派かもしれないよ。でも、その人が明日のことが分かるかっていうと、たいてい、ちっとも分からない。論文をいくら読み書きできても、明日の社会に必要な発明ができなきゃ、どうしようもない」。
なるほど、こうした頑固一徹の親方的発明経営者がいる限り、日本のものづくりの伝統は受け継がれるに違いありません。