サウジアラビアの企業研修生の歓送会にて
このところ連日のように、地元鳥取県のみならず海外からの来訪者が相次ぎ、目まぐるしいスケジュールをこなしています。
国会も終盤を迎え、与野党の駆け引きが緊迫度を増す中、遠来の客人が引きも切らないのは嬉しい限りです。
たとえば、サウジアラビアからの企業研修生30名が日本でのプログラムを終え、明日は帰国するというので、歓送会に招かれました。
皆、初めての日本研修を無事に修了した安堵感からか、和やかな雰囲気で体験談を披露してくれました。
イスラム教ゆえ、お酒で乾杯といった場面はありません。
また、男女席を同じくせず、というわけで、会場も男女別々です。
小生が参加した男性集会でも、全員でソフトドリンクを飲みながらコーラン風の歌を合唱したり、ボーイスカウト風の指先ゲームに興じるという次第。
驚いたことに、1つ1つのゲームにイスラム教らしい、家族、なかでも夫婦の絆の大切さを訴えるといった工夫が凝らされているのです。
日本人は小生のみということもあり、会話はすべてアラビア語。
とはいえ、サウジの若者たちは片言の日本語と英語で必死に説明してくれるので、大方理解できます。
言語はもちろん文化や宗教が違っていても、互いを理解しようとする気持ちが何にも勝ることを改めて痛感しました。
「イスラム教というとテロと結び付けられるのが残念です」と真顔で語ってくれたセラジ君。
「日本食はあまり食べることができませんでしたが、日本製品の精巧さには感動し、胸が一杯です」と目を輝かせていたカリッド君。
夜が更けるにつれ、日本に留学している学生やその子供たちも加わり、あっという間に100人ほどの集いになりました。
1日5回の礼拝の時間になると、手足を清め、メッカの方角に向かって揃ってお祈りをします。
小さな子供も年配の大人の敬虔な仕草を真似て、コーランの教えを唱和。
まさに「三つ子の魂百まで」の実践現場に遭遇し、何となく古来からの日本の習慣との共通点を感じ、懐かしく思ったのでした。
シュクラン!