ジョン・ルース大使の後任にキャロライン・ケネディ女史?
仕事柄、各国の駐日大使とご一緒する機会がたくさんあります。
なかでも、アメリカの駐日大使ルース氏夫妻とは、着任以来、しばしばお会いしてきました。
まさかこんな場所で、と思うような小さな集まりや、絆プロジェクトと銘打った東北支援の現場など、数えきれないほどです。
歴代の大使と比べると、どちらかといえば控え目な性格のルース氏。
決してしゃしゃり出ず、自然と存在感を醸しだす雰囲気は“ぴか一”といえるでしょう。
ひとたびステージに立てば、はにかみながらも、愛嬌のあるユーモアたっぷりのスピーチで場を盛り上げるのがお家芸。
その見事な立ち居振る舞いには、毎回、学ばせて頂きました。
故マンスフィールド氏をはじめ、多くの駐日アメリカ大使を間近に見てきましたが、漂流しそうな日米関係の方向を誤らないように手綱をしっかりと握ってくれていたという意味で、ルース大使は特筆に値する「縁の下の力持ち」といっても過言ではありません。
「スージー」という愛称で親しまれているご夫人と共に、広島、長崎をはじめ、日本国中を訪ね歩いて頂き、友好と友情の絆を深めてもらいました。
同大使夫妻には、今後とも日米のかけ橋としてご活躍を願っているところです。
一方、「この夏までには大使の交代があるのでは」とのウワサが流れています。
後任には故ケネディ元大統領の長女、キャロライン・ケネディさんの名前が。
来週、国務長官として初来日する予定のケリー氏から、何らかの話が出るかもしれません。
キャロラインさんに関しては、2009年、ヒラリー・クリントン上院議員が国務長官に就任したのを受け、ニューヨーク州の上院議員選挙に出馬するのではとの憶測がもっぱらでした。
しかし、民主党内の調整不足で土壇場でご破算に。
今回の駐日大使説もアメリカ国内では賛否両論が渦巻いているようです。
ただ、キャロラインさんにとって、日本が特別に思い入れの強い国であることは間違いありません。
何しろ、シュロスバーグ氏との新婚旅行先に選んだほどですから。
ルース大使が留任するにせよ、ケネディ大使が誕生するにせよ、日本にとって真の理解者が増えることを歓迎したいと思います。