サウジアラビアのビジネスマンとの会合で思ったこと | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

サウジアラビアのビジネスマンとの会合で思ったこと

「めったに雨の降らない砂漠に恵みの雨をもたらしてくれた。もっといてほしい」とベドウィンの皆さんに大喜びされ、引きとめられたせいで、首都のリヤドに戻るのが相当遅れてしまいました。


しかし、猛スピードで砂漠を駆け抜け、何とかサウジアラビアの経済人たちとの会合に滑り込むことに。


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招かれたお屋敷はまさにお城と形容すべき荘厳な造り。


邸内にはディズニーランドのようなアトラクションまで備わっていました。


家主は日本とのパイプも太い著名な実業家です。


曰く、「このところ中国からのオファーが相次いでいる。われわれは日本人とのビジネスを願っているが、日本企業は最初の出会いから契約にたどり着くまで時間がかかり過ぎるのが玉に傷。最近ようやく合意した案件は、5年越しの交渉の末のこと。その間、日本からは手を変え、品を変え、さまざまな視察団がやってきたものだ。決定権のないミッションとのお付き合いには翻弄されることが多かった。一方、中国からの視察団は即断即決が当たり前。日本人もスピーディな決定を下さなければ、美味しいビジネスを根こそぎ中国に持って行かれることになる」。


真顔で心配してくれました。


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実は、こうした指摘はこれまでも海外ではよく耳にしてきました。


政府も民間もあまりに慎重過ぎるのかも知れません。


「いや、日本人は決定には時間をかけるが、一度決めたことは絶対に守る」とか「いい加減なその場しのぎの約束はしない」と説明しましたが、海外市場での競争力を維持するには、不断の情報収集と分析を怠らないことが肝要だと改めて彼の地で痛感しました。


そうした努力がなければ、的確な即断即決ができないことは論を待たないでしょう。


政治の世界でも同じだと思います。