北方領土の名称変更を安倍総理に迫るプーチン大統領
安倍総理はロシアとの間で「北方領土問題の解決を図る」と改めて述べている。
プーチン大統領からも「建設的な対話を始めたい」との前向きの反応が。
とはいえ、昨年5月に大統領職に返り咲き、国内の政権基盤を盤石にしつつあるプーチンの真意は図りがたい。
この年末、年始にかけての同大統領の発言を見ても、一筋縄でいきそうにない。
(2013年の抱負を語るプーチン大統領)
プーチン大統領は、「自分が編成した新内閣は真の意味でプロ集団である。今後7年以内に海外からの投資受け入れ国ランキングでトップ20に入る。特に地方経済の発展、強化に取り組む」とアピール。
特に「7年以内」との発言は注目に値する。
なぜなら、大統領の任期は6年。
ということは「2期、12年」の長期政権を強烈に意識しているからだ。
同じ“カムバック政権”とはいえ、安倍政権とは拠って立つ体制基盤が違う。
そして、肝心の北方領土について。
昨年5月にカムバックして以来、初の外交政策に関する年末の記者会見での発言には驚かされた。
まずは極東ロシア人記者からの質問。
「日本との間の領土問題を終わりにする最善の方法は、島の一つを“プーチン島”と名称変更することではないか」。
それに対するプーチン大統領の返答は「それはおこがましい。“プーシキン島”か“トルストイ島”とする方がより建設的だと思う」というもの。
この発言からもプーチン大統領の提案する「建設的な対話」の真意が透けて見える。
その直後、すかさず「日本に対しては東シベリアの原油の30%を輸出したい」とも語るプーチン大統領。
柔道黒帯で寝技の得意なプーチン氏。
安倍氏がどのような必殺技を繰り出すものか、世界が注目している。