通常国会の閉会を目前にして思うこと | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

通常国会の閉会を目前にして思うこと

明日で国会が閉会する。


国民新党では今晩、7人のサムライが集まり、党本部で分散会を開いて、今国会を総括し、今後の対応を協議した。


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次回の臨時国会はいつ開かれるのか。


皆目、先が見えない。


民主党も自民党も党の代表を選ぶ選挙に突入。


終盤国会では野党が提出した野田総理に対する問責決議案が参議院で可決したこともあり、多くの重要法案が採決されないまま宙に浮いてしまった。


特例公債法案が通らなければ、来月にも国庫は空っぽになりかねない。

史上空前の危機的状況だ。


GDPに対する財政赤字の比率は200%を超えているが、国際決済銀行の予測では、このままいけば600%に達するという。


ちなみに国家破綻の危機にあると大騒ぎされたギリシアでさえ、130%に過ぎない。


これで世界第3の経済大国とは、とても恥ずかしくて口にできない話。


そんな折、国際的にトウモロコシや小麦、大豆の価格が急騰している。


この夏、アメリカやロシア、オーストラリアを襲った異常気象の影響である。


大規模な干ばつのせいで、世界的に穀物生産が大打撃を受けているからだ。


食糧価格が跳ね上がり、途上国を中心に暴動や飢餓の兆しが見られる。


遅かれ早かれ、わが国にも深刻な影響が及ぶことになるだろう。


中国でも「アラブの春」を経験した中東諸国でも、食品価格の高騰が社会不安につながりかねない。


まさに危険な兆候が目白押しだ。


BRICs諸国ではいずれも経済成長が鈍化し、政治的な不安材料となりつつある。


ひとり日本だけが世界の情勢から「引きこもり」、ゲーム感覚で政局騒ぎに時間を空費している。


明日が締め切りの来年度予算の概算要求。


このところ連日、早朝から夜遅くまで、各省庁と協議を重ね、「成長戦略」を織り込んだ予算案作りに取り組んではいるものの、財源確保のメドが立たない。


国民生活を無視し、政治空白を重ねるだけのような代表選や総裁選に費やすエネルギーを、今こそ国家財政の健全化と予算案の絞り込みに注入すべきではないか。