ロンドン五輪、ついに開幕!
ロンドン・オリンピックが開幕した。
開会式をテレビ中継で見ていて感じたことは、4年前の北京五輪との違いの大きさである。
台頭する中国は世界にその存在感をアピールするため、史上最大の資金と人員を開会式の演出のために投下した。
「鳥の巣」と命名された龍をイメージした巨大なスタジアムをはじめ、2008人の民族楽団のパフォーマンスをご記憶の方も多いだろう。
それと比べると、ロンドン五輪はかなり小ぶりの印象だ。
メインスタジアムも古く、収容人数も2万5000人に過ぎない。
中国文明の歴史をド派手な演出で描いた北京とは様変わりで、医療費無料の病院制度をアピールしたかと思えば、田園風景とロック音楽を合体させた歌と踊りの数々。
いずれも堅実な英国人気質を反映したもの。
ウイリアム・ブレイク、シェークスピア、ポール・マッカートニーの組み合わせに、落日の大英帝国の現実を垣間見る思いがした。
経済力や政治力では中国にもアメリカにも遠く及ばない。
しかし、文化では世界を圧倒する存在でありたい。
そんなプライドと強い意志が伝わってくる。
いずれにせよ、オリンピックはスポーツの戦いの場。
オリンピック本来の姿を追求してほしいものだ。
その点、サッカーをはじめ日本選手団の幸先の良いスタートに、メダル獲得の期待が膨らむ。
ところで、すでに始まった女子サッカーの北朝鮮とコロンビアの試合では思わぬハプニングも。
誤って韓国の国旗が掲揚されたため、北朝鮮選手団が大暴れ。
日本では考えられないミスといえよう。
警備面でも何かと不手際の目立つロンドン。
目が離せない日々が続きそうだ。