水没に危機に瀕するモルディブの「呼吸するアトール(環礁)」
モルディブは青い海に囲まれた美しいサンゴ礁の「アトール(環礁)」の島々からなる国である。
先般沖縄で開催された「島サミット」でも水没の危機に瀕する南太平洋の島々の状況が議論されたが、インド洋のモルディブも気候変動の影響を受け、いつ海面上昇の波に飲み込まれるかもしれない。
日本は防波堤の建設をはじめ、さまざま支援策を講じ、モルディブの国土保全に協力している。
豊かな自然に恵まれながらも、深刻な環境問題に向き合わなければならないモルディブ。
日本からはダイビング・ファンや新婚旅行客が多数訪ねているが、なんとしても地球環境問題を早期に克服しなければ、アトールが消滅してしまいかねない。
そんな危機感を背に受け、両国のアーティストたちが環境をテーマとする新しい形の展示会を開催することに。
題して「呼吸するアトール」。
(モルディブ共和国のカリール大使と共に)
今年は日本とモルディブが国交を樹立して45年目となる。
同じ島国どうし。
今回の美術展が相互理解と協力関係の強化にとって大きな弾みになることを期待している。
国際交流基金が主催する東京での美術展は表参道の「スパイラル」1階にて、6月3日(日)まで開催中。
入場は無料。
一人でも多くの皆さんにモルディブの今を感じ取って頂きたい。
砂を使った「サンド・アニメ」やゴミを集めた「魚のオブジェ」など、独特のアートは新たな感覚を刺激してくれるだろう。