東チモールへの円借款に署名 | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

東チモールへの円借款に署名

独立10周年を迎えた東チモール民主共和国からグスマン首相が来日。


落ち着いた語り口で親しみやすい人柄である。


地元の新聞記者を経て、東チモール独立革命戦線「フレテリン」に加入し、後にその武装組織「ファリンティル」の司令官として活躍。


しかし、治安当局に逮捕され、インドネシアのジャカルタで7年間の獄中生活を余儀なくされた。


1999年に釈放され、東チモールに帰還し、2002年に大統領に就任。その後、「東チモール再建国民会議」の党首に選出され、2007年から首相兼国防・治安大臣を務めている。


内外から「東チモールのマンデラ」と呼ばれる所以である。


今回の訪日は同国に対する初の円借款となる「国道1号線整備計画」に関する交換公文の署名式に立ち会うためであった。


東チモールは険しい山が多く、かつ地盤が緩いという地質条件から土砂災害が頻繁に発生している。


特に雨季には道路が完全に遮断されることもしばしば。


そこで、首都ディリと第二の都市バウカウを結ぶ、同国で最も交通量の多い幹線道路である国道1号線(116キロ)を補強整備するため、わが国は53億円を限度とする円借款を提供することになった。


これにより東チモールの交通事情が改善され、地場産業の活性化が大いに期待される。


もちろん、日本企業が実際の工事を請け負えば、両国間の経済関係の進展にも役立つことになるだろう。


小生は日本政府を代表し、この交換公文に署名することに。


東チモール側はピレス財務大臣が署名役。野田総理とグスマン首相が見守る中、無事に署名式を終えることができた。


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東チモールは人口100万余りの若い国。


わが国はいち早く同国の独立を承認しており、今年は両国にとって外交関係樹立10周年にあたる。


国連の場では、非常任理事国選挙や北朝鮮人権決議など常に日本の立場を支持してくれている大の親日国。


わが国も東チモールのアセアン加盟を支持している。


これからも未来志向の良好な関係を図っていきたい。