アブダビで人気の「スシ・サンドイッチ」

イランに対する経済制裁の行方が世界的な懸念材料となっている。

日本にとっても死活的な影響が及びかねない。

欧米を中心にイランからの原油の輸入禁止など強硬論が高まっているが、先週、中国の温家宝首相はサウジアラビアからアラブ首長国連邦まで湾岸諸国を駆け回り、長年のイランとの関係に基づき、欧米とは一線を画した資源・金融外交を進めた模様。

人民元を新たな原油取引の決済通貨にしたいとの思惑も見え隠れする。

中東でも中国の存在感は大きくなる一方である。

時を同じくして、小生はアブダビが世界にアピールする未来都市「マスダール」を訪ねていた。

石油に代わる自然エネルギーを駆使したスマート・コミュニティである。

完成にはまだ時間がかかるが、太陽光や風力を活かした電力源を確保しつつ、日本製の無人電気自動車網を整備する実験が進んでいる。

太陽光パネルは中国製であったが、太陽光を集めて発電、送電する装置は日本製。

驚いたのは未来都市で人気ナンバーワンを誇る和食のお店「相撲」のメニュー。

何と一押しのスペシャルメニューが「スシ・サンドイッチ」。

マグロの刺身とてんぷらをゴマでくるんだサンドイッチに挟んで食べる。

これは日本人よりユニーク。

ことほど左様に、地元の人々の日本に寄せる関心や期待は半端なく、行く先々で日本からの一層の技術移転を求める声に接した。

アブダビには油田の開発権にからんで進出している日本企業も多く、在留邦人も２０００人近いという。

たまたま日本人会の新年会に遭遇し、日本人学校の先生や駐在員の方々から中東ならではの苦労話や心温まるエピソードをたっぷりと聞かせて頂いた。

スシ・サンドイッチの話題で盛り上がったことは言うまでもない。