鉄人カル・リプケン選手の超無口打法?
アメリカ野球殿堂に輝く「鉄人」カル・リプケン選手がやってきた。
メジャーリーグで前人未到の連続2632試合出場の記録保持者である。
元野球少年とすれば羨望の的。
日米関係に横たわる普天間、牛肉、TPPと頭の痛い問題を吹き飛ばしてくれるかも。
そんな期待もあり、歓迎レセプションの開かれたアメリカ大使公邸を訪ねた。
まずは報道陣の多さに驚かされた。
さすがはリプケン選手。
村上雅則、野茂英雄、斎藤隆といった大リーガーも顔を出し、ベースボールを通じての日米友好を高らかに宣言。
東北の被災地、石巻市からは少年野球チームの代表も招待されており、これからリプケン選手による「野球クリニック」の指導を受けるとのこと。
少年たちは緊張と誇らしさの混じり合った表情を見せていた。
元駐米大使で現日本プロ野球コミッショナーの加藤良三氏は終始にこやかな笑顔である。
玄葉外相やルース大使の挨拶があり、皆が今か今かとリプケン選手の出番を待っていた。
ところが、集合写真に収まっただけで、一言も発せず、控えの間に姿を消してしまった。
これは一体どういうことなのか。
現役時代にはファンを大切にし、最後の一人になるまでサインをし続けたことで有名だったリプケン選手とはまるで別人のような有様。
そういえば主催者やゲストがスピーチをしている間、やたらと額の汗を拭いていたのが気になった。
まさか体調が悪かったのでは。
ツーアウト満塁で登場した4番バッターが三振に終わったような、実に拍子抜けした「スポーツ親善大使」リプケン選手の歓迎レセプションであった。
次回はグランドで指導する元気なリプケン選手に接したいものだ。