バイデン副大統領vs習近平副主席
与党民主党は国会審議を置き忘れたかのごとく、代表選挙にのめり込んでいる。
オバマ政権もあきれているのかも。
ここにきてアメリカの対日格付け評価は一段と下がったに違いない。
バイデン副大統領は日本を無視するかのように5日間の中国訪問をスタートさせた。
来年の国家主席就任が確実視されている習近平副主席とべったり行動を共にしている。
その両者の挨拶がふるっているではないか。
習氏曰く「またお会いできて嬉しいです。国内の経済問題でお忙しい時ににもかかわらず、よくおいで下さいました」。
政府債務上限引き上げ問題にからみアメリカ国債の格付けが下げられたことを暗に皮肉ったものと思われる。
するとバイデン氏、すかさず答えて曰く「いえいえ、中国との関係はすでにわが国の国内問題ですから」。
中国は日本を抜き、今ではアメリカ国債の最大の保有国になっている。
アメリカといえども中国には頭が上がらないわけだ。
バイデン副大統領曰く「50年後、いや100年後の歴史家たちは、中国とアメリカが強固で永続的で、友好かつ実利的な関係を構築できたかどうかで、われわれの会談を評価するはずです。アメリカにとって中国以上に緊密な関係を築く必要のある重要な国はありません。世界経済の安定のためには米中の協力関係が核にならねばと確信しています」。
冗談好きで知られたバイデン氏。
ところが、今回は真顔で発言するバイデン氏の本気度しか伝わってこない。
強気の中国と弱気のアメリカ。
バイデン氏の言動にパワーポリティックスの変化を感じる。
そんな折、中国大使館の湯公使が訪ねて来てくれた。
「ご心配いりませんよ。中国はアメリカと違い、日本を大事に思っています。日本の経験や技術から学びたいと願っているのです。日中政府間のハイレベル協議でもエネルギーや環境問題を真剣に話し合いたいので、どんどん提案して下さい」と言う。
小生の現在の立場や対中姿勢を知っての上でのアプローチ。
さすがは中国外交。
こちらも得意の孔子様の教えを投げ返し、実に有意義なひと時となった。