靖国神社で国際協力を思う
今年も8月15日は暑い日となった。
靖国神社に参拝し、英霊に思いを馳せつつ、東日本大震災の復興に全力を傾ける決意を新たにした。
山口権宮司や京極宮司とも東北地方で続く厳しい戦いの現実やわが国の行く末について語り合うことができ、大いに励まされた。
と同時に、世界各地で巻き起こる不穏な動きにも目を向ける必要があることを感じた。
イギリス、イスラエル、シリア、スペイン、ギリシャ、ポルトガルは言うまでもなく、中国やフィリピンでも大規模な反政府活動が広がっている。
アメリカやロシアの動きもきな臭い。国内の政争にかまけている間に、日本の回りでは巨大な社会、経済、安全保障上の地殻変動が巻き起こりつつある。
「リング・オブ・ファイアー」と呼ばれる、自然災害の連鎖反応の可能性も否定できない。
東日本大震災を受け、アメリカ政府は300万人が参加する史上最大の地震避難訓練を実施した。
1億4000万人用の食糧、毛布、遺体収容ケースも準備したという。
地震予知については完ぺきな技術ができているわけではない。
であるがゆえに、周期的に襲ってくる自然の猛威に対しては謙虚な気持ちで、自ら備えるに越したことはないはず。
アメリカの連邦緊急対応庁が進める「想定外を封じ込める」作戦からはわが国も学ぶべきものが多い。
自然界と協調して生きるべく、創造的な戦略を構築する必要があるだろう。
東日本大震災からの復興計画には、そうした視点を取り入れ、国際社会とともに困難を乗り越える努力が欠かせない。
先週から今週にかけては、放射能汚染の除去に関する海外からの協力の申し出が相次いでいる。
感謝するとともに、除染活動のスピードアップにつながる体制作りに奔走する毎日である。