被災地支援のヒマワリ作戦
茨城県で農業を営む知人から連絡があった。
放射能汚染と風評被害の影響で、それまで手掛けてきた作物はコメも野菜もすべてだめになったという。
悲痛な叫びである。
そして、胸が痛む。
その知人曰く「県からは放射能汚染が深刻であるため、代替作物としてヒマワリを植えるようにとの指導が入った」。
収入面からいえば、まったく話にならない提案だが、他に対策もないので、指導を受け入れたという。
確かに、菜の花やヒマワリには土壌の放射能物質を吸収し、土壌を再生させる効果があるらしい。
チェルノブイリでも活用されている。
30年以上かかると言われる土壌の放射性物質除去をたった20日間で95%も成し遂げたとの記録もあるほど。
セシウムやストロンチウムなどを根から吸収し、茎に蓄える性質があるらしい。
これは発想の転換を図るチャンスかも。
しかも、ヒマワリは食用油やバイオマス・エネルギーの資源となる。
ウクライナでの実験によれば、菜の花から収穫した茎や菜種からは放射性物質は検出されていないという。
ならば、バイオマスの燃料として新たな可能性があるに違いない。
そこに望みを託そうというわけだ。
是非とも応援したいと思っている。
日本各地で問題になっている「耕作放棄地」や「休耕田」でヒマワリや菜の花を育て、採れたタネを被災地に送ることも有効だろう。
集まったタネからからだにやさしいオレイン酸ヒマワリ油を抽出したり、バイオ燃料を生み出すことができる。
被災地の安全な野菜を買うことに加え、新たな産業支援策となるヒマワリ作戦を推進してはどうだろうか。