勘違い総理の怖さ | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

勘違い総理の怖さ

菅直人総理にはほとほと呆れてしまう。


今夜放送された国民へのメッセージでも明らかなように、福島原発の放射線汚染が国際的な大問題になっていることにまったく気が回っていない。


東京電力や日本政府の情報隠ぺい体質には、世界中から不信と怒りの声が上がっている。


アメリカやオーストリアの研究機関が「福島原発からはすでにチェルノブイリの50%に相当するセシウムと20%に相当する放射性ヨウ素が放出している」と公表。


アメリカ政府の原子力安全政策の顧問を務めるナジメディン・メシュカティ南カルフォルニア大学教授曰く「今回の事故は1原発や1国の範囲を越えている。世界的な危機に他ならない」。


アメリカ政府が日本に派遣したエネルギー省や原子力規制委員会の専門家らは日本政府からの情報提供が不十分であるとし、独自の調査と判断で日本在住のアメリカ人には避難範囲を日本政府の倍に拡大する警告を発表した。


菅総理は東京工業大学卒で「自分は原子力に詳しい」ことを吹聴しているようだが、とんでもない勘違いなのではないか。


政府の原子力安全委員会にいたっては計器の故障で放射性物質の拡散計算ができず、アメリカのエネルギー省の計算よりまる1日も遅れてしまっている。


こんな心もとない体制で的確な避難勧告や安全対策が打ち出せるわけがない。


本日午後の参議院外交防衛委員会。


北沢防衛大臣の「出席拒否」で開催が遅れに遅れた。


結局、大臣欠席のまま開催となった。


松本新外務大臣は出席したものの、「外交団には毎日、原発事故に関する情報提供を行っており、不安感は払しょくされつつある」と強弁。


ならば、どうして25か国の大使館が東京から関西に移転したり、5人もの大使がすでに本国に帰任してしまったのか。


納得できる説明はまったくなかった。


いずれにしても、情報を管理することにばかり目がいき、情報を活かす努力がなされていないのが非常に残念だ。


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