福島原発火災とGEの責任 | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

福島原発火災とGEの責任

福島第一原発の爆発を受け、東京電力の株は2日連続でストップ安を記録した。


業績の大幅な悪化は避けられそうにない。


しかし、福島原発を設計したのはアメリカのゼネラル・エレクトリック社(GE)である。


巨大地震の影響で火災が発生したとはいえ、発火の原因となった水素ガスを放出するメカニズムに問題があったとすれば、それは設計上のミスではないだろうか。


これがアメリカで起こっていれば、責任を追及され莫大な損害賠償を請求されるのは間違いなくGEであろう。


現在の日本の法律では運用責任者である東京電力に補償義務が負わされることになる。


しかし、もし設計上のミスが原因であることが立証されれば、日本政府と東京電力はGEの責任を追及することもありうる話だ。


GEのイメルト会長はコメントを発表したが、「今回の事故がGEの今後の原発ビジネスに及ぼす影響について判断するのは時期尚早である」というそっけない内容。


とはいえ、ニューヨーク証券取引所ではGEの株価は急落している。


浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

かつてGEが日本の皇居に最初の発電機を納入した後、火災が発生した折には、GEの前身であるエジソン・ゼネラル・エレクトリックの創業社長トーマス・エジソンは、即座に責任者を日本に派遣し、火災の原因究明と再発防止に取り組み、明治天皇の信用と日本国民の信頼を勝ち取った。


当面、被災者救援が最優先されるが、事故原因の特定と再発防止策も早急に考えなければ、わが国の経済発展はとん挫したままで浮かばれない。


GEの責任や親身の対応が欠かせないことも敢えて指摘しておきたい。