質問の集中砲火を浴びた丹羽宇一郎大使 | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

質問の集中砲火を浴びた丹羽宇一郎大使

「最近、ミニブログを始めた。今年中に中国のすべての省を歩く予定。22省、6特別市、5自治区の計33か所で得た感想を伝えていきたい。すでに数万件のアクセスを頂いている」。


こう語るのは駐中国大使の丹羽宇一郎氏。


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本日開かれた自民党外交部会での一こま。


アジア大洋州地域から一時帰国中の大使6名を招き、最近の情勢分析を行ったところ、実に有意義な意見交換となった。


出席した議員からの質問は、やはり丹羽大使に集中した。


「中国は東シナ海の海底油田で日本の権益を侵している恐れが濃厚だが、どう対応しているのか」。


「来る6月17日、中国は1000隻の漁船を仕立てて尖閣諸島への強硬上陸を企てているようだが、対策は講じているのか」。


「中国は日本企業の知的所有権を侵害したり、日本企業同士の合併にもクレームをつけたりしてくるが、どこまでエスカレートするのか」。


GDPで日本を追い抜いた中国へのODAは終わったはずなのに、いまだに無償援助が継続しているのはなぜか」。


「チュニジアで起こったジャスミン革命がアフリカや中東の独裁体制を揺るがしているが、中国への影響はどうか」。


「日本では外国の国旗を傷つけたりすれば法律で処罰されるが、中国ではどうなっているのか」。


次々と出される質問に、予定時間はアッと言う間にオーバー。


丹羽大使は落ち着いた様子で、質問のさばき方も巧みであった。


同大使曰く「中国側からは一方的な説明が多かったが、その都度、カエルの面に何とかではないが、きちんと反論してきた。(尖閣問題が起こった)当時も今も、その姿勢は変えていない」。


「対中二元外交」と批判が多いなか、わが国外務省が総力を挙げて、丹羽大使を支えている様子がひしひしと伝わってくる部会であった。