ジム・アワーと日中関係を語る
本日、「一八(いっぱち)会」の勉強会が開かれた。
この会は、去る7月の参院選挙で国会に議席を得た自民党の参議院議員18名で組織されている。
野党となって初めての参議院選挙を勝ち抜いた新人議員の集まりだ。
「一か八か」ではないが、新しい価値観を政治の世界にもたらそうとする意欲満々の顔ぶれが揃っている。
今回、講師に招いたのは、ジム・アワー氏。
アメリカのテキサス州にあるバンダービルド大学の教授である。
専門は安全保障。
長年、海軍に所属し、国防総省の日本部長を務めた経歴の持ち主だ。
小生とはワシントン時代からの旧知の間柄。
普天間基地移設問題や尖閣諸島問題で揺れ動く日米、日中関係を軸に、熱心な議論が交わされた。
オバマ大統領の訪日や中間選挙を間近に控えたアメリカ議会は日本や中国をどうとらえているのか。
忌憚のない意見交換で盛り上がった。
アワー教授からは次のような注目すべき指摘があった。
「ワシントンでも今回の事件をきっかけにして、中国融和論を押え、中国脅威論が主流派となってきた。中国の暴走を防ぐには、日米の同盟関係が抑止力として重要である。
そのためには、日本人の自国を守るという確固たる姿勢と米海兵隊の沖縄駐留は欠かせない。
沖縄の人々とも酒を酌み交わしながら議論を重ねてきたが、普天間の海兵隊をキャンプ・シュワブへ移転する案を受け入れる素地が多分にある」。
一方、沖縄に出向こうともしない菅総理。アセアンの首脳会議も大事だが、国内の支持なくして、アジアの心もアメリカの信頼も得られないことにそろそろ気づくべきではないだろうか。