ハムの家づくり 第一回 土地の選定 | はじめてのアマチュア無線

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アマチュア無線を始めたばかりの方、あるいはン十年ぶりに再開局された方、アマチュア無線のイロハを解説するブログです。

個人的な話ですが、このたび、長年住み慣れたマンション生活から、戸建てに引っ越しました。

いわゆる注文住宅で、土地の選定から建築までを行いましたので、その経験談を書きたいと思います。

いわゆる不動産の売却とか購入などは専門の方が記載していると思いますので、主に無線について書いていきます。

何回になるかわかりませんが1回目です。

 

1.土地の選定

 戸建てを建てるのであれば、土地を購入する必要があります。

無線をやるための家と言えば、ポツンと一軒家に出てくるような山の上を想像してしまうかもしれませんが、現実的には生活が第一です。現在、会社勤めの方は会社までの時間を考慮しなければなりませんし、ご家族に学生さんがいる場合は通学がある程度便利なところでなければなりません。また、近くにスーパーやコンビニ、商業施設があるか、幼稚園や小学校はあるのか、等々、家族が生活する上で必要なものが揃っているかというのが第一優先です。

 

その上で、アマチュア無線を楽しむためには、以下の条件を可能な限り満たす方が良いと思われます。

・高台であること

 電波を飛ばすには高ければ高いほど良いのは言うまでもありません。ただ、いくら高いからと言って、駅から自宅まで延々と急坂が続くとか、階段を300段登るとかいうのは考え物です。

 一般論ですが、家を建てるというのは終の棲家とする前提で、歳をとっても住める環境であることが大事です。元気なうちは駅徒歩20分、坂道を登ったところでも問題ないかもしれませんしは車があるかもしれません。ただ、いずれ免許を返納するときが来る、その時に移動する手段があるのか、といった点も大事なところですので、駅徒歩〇分、高低差〇m、バスの有無(本数)等は調べておくとよいでしょう。

 

・土地の形

 アマチュア無線をやるということは、アンテナを上げるということ。430のGP1本でいいという方はともかく、HFでフルサイズのダイポールが張りたいといえば、7MHz帯で最低20mの直線が取れる必要があります。

ハイバンドでビームアンテナを回すのであれば、土地の中央にアンテナを上げたとして、一番大きいアンテナの回転半径の倍の長さは必要ということになります。

最低限、上げたいと思っているアンテナの回転半径の倍が取れる敷地を選びましょう。

ここで考慮するのは、アンテナを上げる場所です。敷地の中央にタワーを立てたいというと、そこには建物が建てられないということになります。一般的に、南側道路に面している土地の場合、北寄りに建物が立ちます。そうすると、玄関前にタワーを立てる必要が出てきます。家の前にタワー型っていいのか、そういうことも考えて土地も選んでください。

タイトルに「形」と入れていますが、ビームアンテナを回すのであれば、極力正方形に近いほうが大きなアンテナが上げられます。そして、角地であるとなおさら良いです。

角地なら、多少アンテナが道路にはみ出しても良い・・というわけではありませんが、隣家すれすれにアンテナが来るよりも、道路側ならば迷惑をかけないといったところでしょうか。

 

・ノイズの有無

 土地の候補が決まったら、周りに高圧送電線がある、隣家に太陽光発電があるといったところを確認しましょう。googlemapの航空写真で確認するのも良いかと思います。

 まず、高圧線ですが、近くの高圧線が何ボルトなのかは電力会社のホームぺージ等を見るとわかります。電力会社管轄ではない高圧線(JR等)もありますので、合わせて確認する方が良いでしょう。場合によっては使用していないこともあるようです。
高圧線の近くでは、特に雨の日等にノイズが多く発生することがあります。高圧線から2Km離れた方が良いという方もいますが、なかなかそこまで離すのが難しいということであれば、500m~1Kmくらいまでは許容しても良いかと思います。都市部では、そもそも高圧線が地中に埋設されていることが多いので、実はすぐそばにあるなんてこともあります。もっとも、空中にあるよりは影響は受けにくいと思いますが。

 

 次に太陽光パネルですが、こちらもgooglemapの航空写真が役立ちます。撮影された年月に注意すれば、周辺の状況はわかるかと思います。おおむね100m以内にパネルがあるかを確認するとよいかと思います。

その上で、実際に近隣でノイズがあるかを見るのが良いでしょう。IC-705等を持って行って、各バンドを調べるのも結構ですが、簡易で済ませるのであれば、良く晴れた日に、携帯型のAM/FMラジオを聴きながら周辺を歩いてみる。あらかじめ調べた太陽光パネルを設置している家の近くでノイズが多くなれば、その位の影響はあるということです。

 

次回に続く