旧友 | 自分らしくしなやかに

自分らしくしなやかに

自分の人生をいきたいと願いつつ還暦になってしまいました
母の縛りはますます強固に、介護という名で重くのしかかっています

高校時代に一緒にバンドを組んでいた
友達が居る
文化祭でキャンディーズを
踊って歌ったり音譜
4人組で、よく一緒に遊び、
受験勉強もし、
大学は別々になったけど
時々は集まったり、
旅行に行ったりもしていたのに

就職して忙しくなり、
そのうち結婚して、
子供ができたりして
うーんと疎遠になっていた

長い間、年賀状ポストだけのやり取りに
なっていたのだけれど
50歳になって、病気になった時
会いたい人には会っておきたいなぁと
願っていたら

数年前からそのうちのふたりとはやりとりが始まり、
残るひとりも
ある日ふとLINEに名前が出てきたので
連絡を取ってみたら
会いたいねという話になって
3年前に本当に20ン年ぶりに4人が集まった

同じ歳というのは嬉しいし
何より青春時代を共有し
昔の❤️もみんな知ってる 笑

昨年はやっと京都で
西からと東からの友と合流して
一泊することもできた

「やっと」っていうのは
「私が踏み切れた」
って事で、
みんなにとっては
大した事ではないのだが
私が一泊家を空けると
母に言うのは、毎度のことやけど
大変な事だった

それでも母も知っている旧友との
旅なので
例の母の友達に一泊来てもらい
いざとなると帰れる京都に
集まった

時間はあっという間に遡りアップ
私たちは見た目おばさんのまま
気持ちは女子高生になりニコニコ
楽しい時間を共有した

翌日には、みんなで思い切って
舞妓体験目をし
大いに盛り上がって
翌年の約束をして別れたパー

1年後は今年の5月
母の退院から3週間弱

泊まりでなんて出れるはずもなく
私は翌日の昼食に
合流する事にして
前々から頼んでいた
母の友達に日帰りになったけど
来てもらい
夕飯までには帰るからと
出かけた

その日はカラオケ&ランチの予定カラオケ
当時の唄を歌えば
さっとみんながハモってくれるし
古い歌なら身振りまで完コピ
桜田淳子から山口百恵、キャンディーズ
ユーミン、中島みゆき、かぐや姫…

ドリカムになるとちょっと新しくて、さびしか出てこない 笑

楽しい時間はあっという間に過ぎ
4人で初プリクラに挑戦し
お互い
「可愛い~💕」と励ましあって
秋には会えるかな~と
約束した

夕方、新幹線に乗る友達を
地下鉄に見送って帰ったら

目を釣り上げて
「お昼ご飯だけと言ってたのに
えらい遅いからどうしたのかと
思った。何してたん⁉️」
と、玄関から上がる間もなく
言われた

母は寝たきりでもなく
排泄の世話も要らず(たまに失敗もあるけど)、
お昼とおやつの用意をし
留守番の人を頼んで出かけたのに?

さすがに私の顔色が変わったのを
察したのか
夜に珍しくその事を謝り
なんか言い訳していたが
私の気持ちはどんどん母から離れていく


子育てもほぼほぼ完了し
仕事や趣味や旅行や
生活いや人生そのものを
充実させている
友と
やっぱり比べてしまう

私は空疎なのだ

介護でもなく
自由でもなく

ただ、杖のように支え
給仕のように食を整え
運転手の様に車を用意し
女中の様に後ろから荷物を持って歩き
秘書の様に
お礼状や手紙の返事を書き、
宅配便を手配し
病院の付き添い

本当は不自由だけど
なんとか母が1人でできるはずの事を
請負って

面倒なんか見てもらってないと
言われる生活を送ってる

こんな人生のはずじゃなかったと
戻れるものなら戻りたい
これは夢なんだと
なんども思ったけど
過ぎてしまって日は
戻らない

せめてしなければいけない事と
しなくてもいい事の折り合いをつけて
自分の人生を
歩みたいと思うけど

人にお願いして
まるで悪い事をする様な
申し訳ない様な気になりながら
出かけるのも
本当に疲れてきた