NHK連続テレビ小説も、『スカーレット』から、既にもう4月度からは、高名な作曲家・古関裕而さん夫妻をモデルにした『エール』へと番組編成がバトンタッチしてしまっておりますので、今更乍らにはなりますが、前作の『スカーレット』にて、戸田恵梨香さんが演じていたヒロイン・川原喜美子の元ネタでモデルの滋賀県の信楽焼の女性陶芸家の草分けであり、骨髄移植ドナーバンクの設立にも尽力されたことでも有名な、神山清子(こうやま・きよこ)さんの激動の半生を描いた、田中裕子さん主演×高橋伴明監督による実録映画『火火(ひび)』のDVDを購入。
先日、この映画を家族揃ってDVD鑑賞したのですが、その感想を、本日が「母の日」だからという訳でもないのですが、一風変わった母子愛を描いている本作品について、あくまでも個人的な備忘録として記録に留めておこうかと思います。
「息子・神山賢一さんの生きた証を描いた作品(※DVD鑑賞)」
ジャンル:人間ドラマ
製作年/国:2004年/日本
配給:ゼアリズエンタープライズ=『火火』製作委員会
上映区分:一般(G)
上映時間:114分
公開日:2005年1月22日(土)
監督:高橋伴明
キャスト:
田中裕子、窪塚俊介、石田えり、岸部一徳、池脇千鶴、黒沢あすか、遠山景織子、鈴木砂羽、東ちづる、石黒賢、吉井怜、井原正巳、山田辰夫、下元史朗、塩見三省、原史奈、笹部祐矢(子役)、寿美菜子(子役) ほか
【解説】
女性陶芸家の草分けであり、骨髄バンク立上げに力を尽くした神山清子。芸術家として、母として女として火のように生きる彼女の姿を、「光の雨」の高橋伴明が映像化。
清子を演じるのは、「いつか読書する日」の田中裕子。その息子・賢一役に、窪塚洋介の実弟で新人・窪塚俊介。
他に、石田えり、岸部一徳、池脇千鶴、黒沢あすか、遠山景織子が共演する。
(以上、映画.comより、引用抜粋。)
お話しの流れをやや詳しく述べるとしますと、
上映開始早々の約5分間で、夫の学(石黒賢さん)が若い愛人と出奔。
この点は、NHK連続テレビ小説『スカーレット』とは大きく筋書きが異なっていましたので、ちょっと驚かされましたが、映画という上映時間の尺の問題という訳でもなく、実際に子供たちが幼い時分に家を出て行かれたらしく、その後、残された妻・神山清子(田中裕子さん)は、長女・久美子(遠山景織子さん)、長男・賢一(窪塚俊介さん)を、女手一つで育て上げると心に決め、そして陶芸家の意地から、長年の夢でもある独自の古代穴窯による信楽自然秞をなんとしても成し遂げたいと執念を燃やすのでした。
ですが、苦しい生活が続き、米びつの底は尽き、米のとぎ汁を飲んで飢えをしのぐような毎日。
窯炊きの挑戦も失敗を繰り返し、何度も失意に打ちひしがれるのでした。
それでも、子供たちの成長と、何かと後ろ盾になってくれる先輩陶芸家・石井利兵衛(岸部一徳さん)の励ましにも支えられて、なおも清子は挑戦を続けるのでした。
そして、数年のち。真っ黒な夜空に煙突から真っ赤な炎を吹き上げるほどに焚き続けた2週間が過ぎた窯出しの日。
窯に入った清子の瞳に小さな光が反射するのでした。
窯の奥でキラリと光る物があった。花入れや壺、水指がビードロをつけ、可憐な色に染まっている。
古代穴窯に賭けた清子の挑戦が遂に報われた瞬間でした。
清子は日本全国での個展も成功させて、女性陶芸家の先駆者として押しも押されぬ存在となるのでした。
月日は流れ、長女・久美子は京都市内の短大に合格、進学し、信楽を離れるのでした。
長男・賢一は地元信楽町にある窯業試験場に通学し卒業後、母と同じ陶芸の道を歩み始めるのでした。
窯業試験場で、長坂みどり(池脇千鶴さん)という恋人も出来るのでしたが、何故だか賢一の腰はいっこうに座らない。
バイクに夢中になるのは未だしも、パチンコ店通いの毎日で陶芸修行もサボりがち。
「出ていけ!」。清子の怒声が響くのでしたが、そんな中、賢一が突然倒れるのでした。
滋賀県の病院の医師の診断は骨髄性白血病。清子は「あんたに十字架を背負わせる訳にはいかんから・・・。」と、みどりに賢一と別れて欲しい旨を伝えるのでした。
HLAの適合する骨髄の移植が賢一の生存のための唯一の道でしたが、家族はおろか清子の妹の倉垣幸子(石田えりさん)ら血縁者の骨髄さえ賢一に適合しなかったのでした。
清子は賢一の生命をなんとしても救おうと、先輩陶芸家・石井利兵衛や賢一の友人達の協力を得て、「神山賢一君を救う会」を立ち上げ結成し、鬼のような形相で骨髄移植提供者探しに出奔し始めるのでした。
京阪浜大津駅前や滋賀県庁前などでも積極的な支援活動を展開するのでした。
そんな中、女性陶芸家に憧れを抱く東京のOL・牛尼瑞香(黒沢あすかさん)が、清子の元に押しかけ弟子にしてもらうべく信楽の寸越窯までやってくるのでした。
一方、いっときの小康状態にあった賢一は、一時退院・自宅療養の傍ら「生きていた証を残しておきたい。」という想いから天目茶碗に挑戦し、めきめきと腕を上げていったのでした。
そして、清子は、賢一との母子展を行う決意をするのでした。
といった筋書きの映画でした。
無菌室に入ってからの、息子・賢一の闘病生活が凄まじく壮絶で、観ているのが本当に辛かったです。
また、数少ない現代の滋賀県を舞台にした映画としては、あの橋本忍監督によるカルト的な人気を誇る『幻の湖』(1982年)とは異なり、高橋伴明監督の本作品は、<滋賀県民による、滋賀県民のための、滋賀県民の映画>としてだけでなく、一風変わった母子愛を描いた秀作としても必見の映画かと思いました次第です。
また前述した様に、信楽町近辺のみならず、滋賀県大津市の京阪浜大津駅前や滋賀県庁前に加えて、滋賀県守山市のモーテル街、びわ湖タワーの観覧車を臨む琵琶湖大橋など滋賀県の人ならば、幾ばくかはお馴染みの風景も撮られていますので、親近感も湧く作品になっているかとも思われます。
私的な評価としましては、
本作品『火火(ひび)』は、NHK連続テレビ小説『スカーレット』の内容とは異なり、綺麗事ばかりでない部分が実録映画ならではとも思われましたし、本当に可哀想なお話しではありましたが、神山清子さんと息子・賢一さんが生きた証を克明に描いた、非常に素晴らしい秀作かとも思いました。
また、そういう意味ではNHK連続テレビ小説『スカーレット』の劇中では、神山清子さんたちが骨髄バンク立ち上げに尽力された描写が、ヒロイン川原喜美子には、ほぼ皆無だった点が残念ではありましたね。
従いまして、五つ星評価的には、高評価に属す四つ星の★★★★(80点)の評価も相応しいかと思いました次第です。
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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。






























































































