その昔、かつてカトリック教徒だった時期もあった私の父親のたっての希望もあり、予てから本作は父親と一緒に観に行こうと決めていた作品。
但しながらも、3月20日(木・祝)の公開当初は、何故だか京都市内ではTOHOシネマズ二条とMOVIX京都の僅か2館でしか公開館がなかったので、駐車場料金が安い方のTOHOシネマズ二条の方で、その当時は前教皇フランシスコが未だご存命で病気療養中だった、3月25日(火)に鑑賞に出向いて来ました。
その際の感想を、ちょうど映画の日本公開とのタイミングを見計らったように、先日の5月7日(水)からフランシスコ教皇の死去に伴う教皇選挙「コンクラーベ」が実施された事もあり、今更ながらにはなりますが、拙ブログにも記録として残しておこうと思います。
今年度の13本目の劇場鑑賞作品。
(今年度のTOHOシネマズ二条での1本目の劇場鑑賞作品。)
「密室投票による聖職者たちの票取り合戦。(25.3/25・2D字幕)」
ジャンル:社会派ドラマ/ミステリー
原題または英題:Conclave
製作年/国:2024年/アメリカ・イギリス合作
製作会社:フィルムネイション・エンターテインメント / インディアン・ペイントブラッシュ
配給:キノフィルムズ
公式サイト:https://cclv-movie.jp/
上映時間:120分
上映区分:一般(G)
劇場公開日:2025年3月20日(木・祝)
【スタッフ】
原作:ロバート・ハリス『教皇選挙』(Conclave、未邦訳)
製作:テッサ・ロス / ジュリエット・ハウエル / マイケル・A・ジャックマン / アリス・ドーソン / ロバート・ハリス
製作総指揮:スティーブン・レイルズ / グレン・バスナー / アリソン・コーエン / ミラン・ポペルカ / ベン・ブラウニング / レン・ブラバトニック / ダニー・コーエン / マリオ・ジャナーニ / ロレンツォ・ガンガロッサ / エドワード・ベルガー / レイフ・ファインズ / ロビン・スロボ / ピーター・ストローハン / トーマス・アルフレッドソン
撮影:ステファーヌ・フォンテーヌ
美術:スージー・デイビス
衣装:リジー・クリストル
編集:ニック・エマーソン
音楽:フォルカー・ベルテルマン
キャスティング:ニーナ・ゴードン / マーティン・ウエア
脚本:ピーター・ストローハン
監督:エドワード・ベルガー
【キャスト(配役名)】
レイフ・ファインズ(トマス・ローレンス首席枢機卿) / スタンリー・トゥッチ(アルド・ベリーニ枢機卿) / ジョン・リスゴー(ジョー・トランブレ枢機卿) / セルジオ・カステリット(ゴッフレード・テデスコ枢機卿) / ルシアン・ムサマティ(ジョシュア・アデイエミ枢機卿) / カルロス・ディエス(ヴィンセント・ベニテス枢機卿) / メラーブ・ニニッゼ(サラディン枢機卿) / ブライアン・F・オバーン(モンシニョール・レイモンド・”レイ”・オマリー) / イザベラ・ロッセリーニ(シスター・アグネス) / ジャセック・コーマン(ウォズニアック大司教) その他
【解説・あらすじ】
第95回アカデミー賞で国際長編映画賞ほか4部門を受賞した「西部戦線異状なし」のエドワード・ベルガー監督が、ローマ教皇選挙の舞台裏と内幕に迫ったミステリー。
全世界14億人以上の信徒を誇るキリスト教最大の教派・カトリック教会。その最高指導者で、バチカン市国の元首であるローマ教皇が亡くなった。新教皇を決める教皇選挙「コンクラーベ」に世界中から100人を超える候補者たちが集まり、システィーナ礼拝堂の閉ざされた扉の向こうで極秘の投票がスタートする。票が割れる中、水面下でさまざまな陰謀、差別、スキャンダルがうごめいていく。選挙を執り仕切ることとなったローレンス枢機卿は、バチカンを震撼させるある秘密を知ることとなる。
ローレンス枢機卿を「シンドラーのリスト」「イングリッシュ・ペイシェント」の名優レイフ・ファインズが演じるほか、「プラダを着た悪魔」のスタンリー・トゥッチ、「スキャンダル」のジョン・リスゴー、「ブルーベルベット」のイザベラ・ロッセリーニらが脇を固める。第97回アカデミー賞で作品、主演男優、助演女優、脚色など計8部門でノミネートされ、脚色賞を受賞した。
(以上、映画.comより引用抜粋。)
コンクラーベとは・・・。
そもそも「コンクラーベ」とはラテン語で”鍵のかかった部屋”を意味する密室での投票のことを指すらしく、新しいローマ教皇を選ぶには、徹底的に秘密裏に、携帯電話をはじめ、外部との一切の接触が禁じられた中、枢機卿たちが匿名の秘密投票の互選で選ぶのが慣例となっています。
細長い煙突から白い煙が立ち上り、サン・ピエトロ広場に押し寄せた人々が歓喜の声を上げる。
全世界に14億人以上の信徒を有するキリスト教最大の教派、ローマ・カトリック教会。その最高指導者にしてバチカン市国の元首でもあるローマ教皇が新しく選任された時のお馴染みの光景。
本作は、その白煙が上がるまでの紆余曲折を追った物語であり、ベールに覆われた<選挙>の内幕に迫った極上のミステリー作品でもありました。
ローマ教皇(最近まで「法王」と呼んでいましたが、今は「教皇」という呼称で統一されています。)が急逝し、教皇に次ぐローマ教皇庁の高位聖職者・枢機卿の中でも首席枢機卿のトマス・ローレンス(レイフ・ファインズ)が教皇選挙「コンクラーベ」を執行する事になるのでした。
劇中の主な登場人物の相関図。
100人以上の枢機卿がシスティーナ礼拝堂に集まる中、劇中で実施される新教皇を選ぶ教皇選挙(コンクラーベ)の有力候補としましては、以下の4人の名前が取り沙汰される中、そんな選挙の準備で慌ただしくなるバチカンに、前教皇が秘密裏に任命していた枢機卿・ベニテス(カルロス・ディエス)が現れるのでした。
劇中の教皇選挙の有力候補たち。
●リベラル派最先鋒のアメリカ人アルド・ベリーニ枢機卿(スタンリー・トゥッチ)。
●穏健保守派のカナダ人ジョー・トランブレ枢機卿(ジョン・リスゴー)。
●選任されれば初のアフリカ系教皇となるナイジェリア人ジョシュア・アデイエミ枢機卿(ルシアン・ムサマティ)
●保守派で伝統主義者のイタリア人ゴッフレード・テデスコ枢機卿(セルジオ・カステリット)。
劇中の彼らの人物設定やその言動は、あたかも伝統と改革との間で揺れるローマ・カトリック教会の現状を映し出すかのようでもありました。
コンクラーベのためにバチカンに集った100人以上の枢機卿たちが国籍や人種、派閥によって分断され、票取り合戦のために争う様子は、現代社会の縮図のようでもありました。
総得票数の3分の2以上を得る候補がいなければ、投票はやり直し。
票をまとめる駆け引きが水面下で進む一方で、有力候補に対する差別、或いはスキャンダルや陰謀が次々に発覚し、投票で教皇が決まらなかったことを知らせる黒い煙が煙突から何度も上がるのでした。
そして突如、ある事件が起こるのでした。
枢機卿たちは遮断していた外部の状況を知り、愕然とするのでした。
そしてそれは、権力者になろうと謀る票取り合戦のパワーゲームにいつの間にか夢中になっていた観客も同じであって、直ぐそばの深刻な問題にも気が付かずに、頭でっかちな政治劇が繰り広げられていたことを思い知らされることとなるのでした。
投票が行なわれるシスティーナ礼拝堂の美術セットや枢機卿たちの衣装に至るまでもが細部まで精巧に作られていて、厳重に閉ざされた世界の密室劇の映像に実に説得力を持たせていました。
ここにも、エドワード・ベルガー監督のこだわりが垣間見えました。
先月の4月21日(月)に死去された前教皇フランシスコはアルゼンチン生まれで教皇としては初の南米出身者。
劇中、一歩引いた立場から争いを見つめ、終盤でスポットライトが当たるベニテス枢機卿もメキシコ人という設定であり、最後に枢機卿たちの目を覚まさせる彼の言葉は、ローマ・カトリック教会のみならず、世界中の人々が進むべき道を照らしているかのようでもありました。
私的評価:★★★★☆(90点)。
本作は、ベールに覆われた教皇選挙(コンクラーベ)のその内幕を知りたいという観客の興味本位の欲求を満たしてくれるのみならず、レイフ・ファインズはじめ俳優の個々の抑制の効いた演技もさることながら、美術、衣装、映像、音楽、シナリオなどにて支える総合芸術たる映画の素晴らしさを改めて感じさせてくれる実に良く出来た極上のミステリー作品でもありました。
従いまして、特に脚本の出来映えが(いったい原作のどの辺りを改変し脚色したのかは不明ですが)、予想以上に素晴らしくて、あっという間に観終わってしまった感もあり、また、あまりにも意外性のあるラストの展開の点で、いくら”多様性”の時代だからといえども、各観客により賛否も大きく分かれるのかとも思われました。
ただ、私的な評価としましては、五ツ星評価的には、ほぼ満点の★★★★☆(90点)の評価も相応しい作品かと思いました次第です。
#TOHOシネマズ二条 で待望の『#教皇選挙 』鑑賞。どの辺りを脚色したのか分かりませんが、ローマ教皇が亡くなった後に新たな教皇を選ぶ密室選挙であるコンクラーベを題材にした極上のミステリー映画。ラストがあまりにも意外過ぎて唖然。本年度のアカデミー賞脚色賞も納得の出来映え!#教皇選挙に一票 pic.twitter.com/kHgw7weYD2
— HALU6700 (@HALU7100) March 25, 2025
〇【アカデミー賞《脚色賞》受賞】映画『教皇選挙』予告|3月20日[木・祝]全国公開
第267代ローマ教皇はアメリカ出身のレオ14世に決定。
因みに、今回、現実世界でも、5月7日(水)から開催された、フランシスコ前教皇の死去に伴う、2025年教皇選挙(コンクラーベ)では、4度に亘る投票の末、日本時間、5月9日(金)午前1時過ぎ、システィーナ礼拝堂の煙突から白煙が上がり、アメリカ出身のロバート・フランシス・プレボスト枢機卿が新しい第267代ローマ教皇に選出され、レオ14世と名乗ることとなりました。
アメリカ出身の教皇が誕生するのは初めてとなりました。
〇【新ローマ教皇】「レオ14世」初のアメリカ出身 日本人枢機卿語る“秘密の選挙”舞台裏『バンキシャ!』
今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。



























































