『清須会議』(2013年) | HALUの映画鑑賞ライフのBlog

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「<評定>という名の戦(13.11/15・劇場)」
ジャンル:時代劇/コメディ
製作年/国:2013年/日本
配給:東宝
上映時間:138分
公式サイト:http://www.kiyosukaigi.com/index.html
公開日:2013年11月9日(土)
原作・脚本・監督:三谷幸喜
出演:役所広司、大泉洋、小日向文世、佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信、寺島進、でんでん、松山ケンイチ、伊勢谷友介、鈴木京香、中谷美紀、剛力彩芽、坂東巳之助、阿南健治、市川しんぺー、染谷将太、篠井英介、戸田恵子、梶原善、瀬戸カトリーヌ、近藤芳正、浅野和之、中村勘九郎、天海祐希、西田敏行
ほか

清須会議・チラシ
清須会議・チラシ裏
▲映画『許されざる者』を意識したようなチラシの裏表紙(笑)。 



滋賀県草津市のシネコンにて鑑賞。

率直な感想と致しましては、
パンフレットの最初のページに、「今回は大爆笑コメディではありません。笑えるシーンはありますが、基本的には真面目です。ギャグらしいギャグもありません。」と三谷幸喜さんが文章を寄せていますように、戦国時代を舞台にした群像ドラマでしたが、天下分け目の戦としては、あの「関ヶ原の戦い」が有名ですが、この一滴の血も流さずに、<評定>という名の戦を行ったことでも有名な、あの<清洲会議>を、三谷幸喜さんらしく新解釈を加えて、『清須会議』として映像化した作品で、日本史好きの私にとっても、その結果が、すでに解っていても実に面白い映画に仕上がっていましたね。

群像ドラマを得意とする三谷幸喜さんらしく、26名にも上るオールスターキャストが全て全員キャラ立ちするように描かれており、その点でも、なかなか面白かったですね。

清須会議・秀吉&勝家

お話しの流れ的には、
本能寺の変で織田信長(篠井英介さん)亡き後、跡を継ぐのは一体誰なのか?
後見に名乗りを上げたのは、筆頭家老の柴田勝家(役所広司さん)、そして、明智光秀(浅野和之さん)討伐における最大の功績を上げている羽柴秀吉(大泉洋さん)の二名でした。

清須会議・織田信雄&信孝

柴田勝家は、織田信長の三男で、しっかり者の織田信孝(坂東巳之助さん)を推し、羽柴秀吉は、次男で大うつけ者とも噂される織田信雄(妻夫木聡さん)を推し、それぞれ今は亡き主君・織田信長の後継者として清須城で行われる<評定>の場に出ようとするのでした。

一方、柴田勝家、羽柴秀吉がともに思いを寄せる、織田信長の妹・お市の方(鈴木京香さん)は、秀吉への恨みから柴田勝家に肩入れをし、その一方で、羽柴秀吉は、軍師の黒田官兵衛(寺島進さん)の策により、信長の実弟である織田三十郎信包(伊勢谷友介さん)を味方につけるのでした。

清須会議・織田三十郎信包

そして、清須会議出席者は、織田四天王である、筆頭家老の柴田勝家、羽柴秀吉、勝家の盟友であり、参謀的存在の丹羽長秀(小日向文世さん)、滝川一益(阿南健治さん)のはずでしたが、滝川一益が会議に間に合わないという事から、急遽、織田信長の重臣である池田恒興(佐藤浩市さん)が、新たに、宿老として、代理出席することとなるのでした。

清須会議・清須会議出席者

といったストーリー展開の映画でした。

清須会議・池田恒興&勝家&長秀

この<評定>では、どうしても分が悪いはずの羽柴秀吉でしたが、柴田勝家と昵懇の間柄の滝川一益が<評定>の場に間に合わないという事から、池田恒興が、新たに宿老として、代理出席することになったことを受け、根っからの「人たらし」術を駆使して、ここぞとばかりに、<アタックチャンス!>。
羽柴秀吉は、池田恒興を、<評定>後の領地配分と朝廷からの階位をもって、味方につけようとしたりするのですが、それでも柴田勝家の参謀的存在の丹羽長秀が居る限り、五分五分にしかならないはずでしたが、如何にして、池田恒興と丹羽長秀を、こちら側に組みさせるのかが、この映画の見せどころでしたね。

清須会議・勝家&お市の方
 
それに致しましても、柴田勝家は<評定>での織田家の後継者問題よりも、むしろ、信長の妹・お市の方にご執心の様子で、<評定>での参謀役の丹羽長秀が重要と思っていることでさえも、全くのお構いなしの、お市の方様優先の色惚け状態。
この柴田勝家という、この映画でのキャラクターの不器用な実直さがどうにもこうにも憎めないから始末が悪く、実に、面白かったですね(笑)。
やることなすことが裏目に出ては落ち込む姿が、また滑稽で、実に面白かったですね。

お市の方を演じる鈴木京香さんや、織田信長の長男・信忠(中村勘九郎さん)の妻女・松姫を演じる剛力彩芽さんも、歴史の史実に忠実に、既婚女性は、お歯黒に、お眉剃りを施すのは良いのですが、鈴木京香さんはちょっと不気味にも感じなくもなかったでしたし、剛力彩芽さんも最初は誰だか解らなかったくらいですから、このメイキャップが果たして良かったのかどうか疑問ではありましたね(笑)。

清須会議・秀吉&寧

ですので、羽柴秀吉の妻女・寧を演じる中谷美紀さんのナチュラルメイクの方が余計に映えて見えましたね。

また、羽柴秀吉を演じる大泉洋さんは、実は、付け耳だったんですね。
織田家の親族の男優陣は皆、織田信長の篠井英介さんはじめ、信忠(中村勘九郎さん)、信雄(妻夫木聡さん)、信孝(坂東巳之助さん)、三十郎信包(伊勢谷友介さん)に至るまで、まるで手塚治虫先生の漫画のキャラクターの様に大きな鷲(ワシ)鼻の様な特殊メイクをしているのは解ったのですが、そう言えば、秀吉を演じる大泉洋さんも大きな耳をしていましたね。

清須会議・利家&秀吉

犬千代こと前田利家(浅野忠信さん)が、柴田勝家の右腕でありながらも、羽柴秀吉の親友でもあることから狭間で悩むといった役どころもよく描いてありましたね。

ただ、この映画には、登場人物に一切の配役名のテロップがなかったので、日本史好きではないと、なかなか登場人物の相関関係が解り辛い面もあったかもしれないですが、それは、やはり「パンフレットを買って下さい!」という暗黙の了解だったのでしょうか??(苦笑)。

清須会議・松姫&信忠

これまで、NHKの大河ドラマなどでも再三採り上げられてきた<清洲会議>ですが、今回の映画『清須会議』では、松姫のとる行動が、三谷幸喜監督流の<清洲会議>の新解釈だったかも知れないですね。

真面目な時代劇映画ながらも、激しい戦のシーンもないにも関わらず、実に面白くて、何度も観たくなる映画でしたね。

清須会議・織田信雄

私的な評価と致しましては、
日本史好きの私と致しましては、結果が解っていても、その過程をどの様に描くかという点で、さすがに群像ドラマを得意とする三谷幸喜監督だけあって、26名ものオールスターキャストが全員キャラ立ちしていましたし、新解釈なども踏まえて、どうにもこうにも憎めない柴田勝家を演じる役所広司さんと、「人たらし」に長けた羽柴秀吉を大泉洋さん。そして、お市の方を演じる鈴木京香さんはじめ、大うつけ者の織田信雄を演じる妻夫木聡さんなどの強烈で個性的な憎めないキャラクターの遣り取りが非常に面白かったので、あくまでも私見ですが、ほぼ満点にも相当する、★★★★☆(90点)の高評価を付けさせて頂きました。

三谷幸喜さんのコメディ映画として観れば、そんなにも面白くないかも知れないですが、真面目な戦国時代を舞台にした映画にしては、なかなか面白かったですね。

お勧め作品です。


●映画『清須会議』予告編


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