未だ未だ劇場鑑賞した映画の作品毎の感想をブログ記事化出来ていない状態で恐縮ですが、先ずは、この映画『侍タイムスリッパー』を、私もようやくながら観に行く事が出来ましたので、今回は、取り急ぎ、本作品についてご紹介させて頂きたいと思います。
SNSのX(旧Twitter)などの投稿をはじめとしたクチコミ効果もあり、あの映画『カメラを止めるな!』の再来かとも呼ばれるほどに、当初、僅か都内1館の単館上映から全国139館まで、あれよあれよという間に拡大公開が決定をしてしまうほどに話題沸騰中のこの『侍タイムスリッパー』を、私も、以前から凄く観に行きたかったのですが、肝心の京都市内での公開館の状況はというと、(何かしら上映館についての約定があるのか分かりませんが)、新京極にあるMOVIX京都のみの単館独占上映なので、時代劇映画好きな、86歳の父親と一緒に観に行きたいと思っても、父親の足が少々不自由になってきている為に、駐車場完備のシネコンでの公開がない限りは、半ばこの作品を観るのは諦めざるを得ないかとも思っていたのですが、先日の9月27日(金)に、ようやくクルマでも安心して観に行ける駐車場完備の滋賀県草津市のイオンシネマ草津でも公開が開始なされたので、ようやくながら父親を連れて念願叶って鑑賞に出向いて来ました。
今年度の28本目の劇場鑑賞作品。
(今年度のイオンシネマ草津での12本目の劇場鑑賞作品。)
「映画愛、時代劇愛に満ち溢れたSF時代劇(24.9/27・劇場鑑賞)」
ジャンル:コメディ/時代劇/SF
製作年/国:2023年/日本
制作会社:未来映画社
配給会社:未来映画社/ギャガ
公式サイト:https://www.samutai.net/
上映時間:131分
上映区分:一般(G)
劇場公開日:2024年8月17日(金)
【スタッフ】
監督・原作/脚本・制作・撮影・編集/VFX・照明・特報・予告編集・整音・タイトルデザイン/タイトルCG製作・現代衣装・車両・ポスター/チラシデザイン・パンフレット製作:安田淳一(※1人12役担当)
殺陣:清家一斗(東映剣会)
助監督:高垣博也 / 沙倉ゆうの
照明:土居欣也 / はのひろし
音声:岩瀬航 / 松野泉 / 江原三郎
床山:川田政史(東和美粧)
時代劇衣装:古賀博隆 / 片山郁江(東映京都撮影所衣装部)
特効:前田智広 / 佃光
整音:萩原一輔
音効:森下怜二郎
美術協力:辻野大 / 田宮美咲 / 岡崎真里
製作:清水正子
装身具:高津商会
特別協力:東映京都太秦撮影所
【キャスト(配役名)】
山口馬木也(高坂新左衛門) / 冨家ノリマサ(風見恭一郎) / 沙倉ゆうの(山本優子) / 峰蘭太郎(殺陣師・関本) / 庄野崎謙(山形彦九郎) / 紅萬子(住職の妻・節子) / 福田善晴(西経寺住職) / 井上肇(撮影所所長・井上) / 田村ツトム(鏡京太郎/心配無用ノ介) / 高寺裕司(村田左之助) / 安藤彰則(斬られ役俳優・安藤) / 泉原豊(照明マン) 他
【解説】
現代の時代劇撮影所にタイムスリップした幕末の侍が時代劇の斬られ役として奮闘する姿を描いた時代劇コメディ。
幕末の京都。会津藩士の高坂新左衛門は家老から長州藩士を討つよう密命を受けるが、標的の男と刃を交えた瞬間、落雷によって気を失ってしまう。目を覚ますと、そこは現代の時代劇撮影所だった。
新左衛門は行く先々で騒動を起こしながら、江戸幕府が140年前に滅んだことを知り、がく然とする。一度は死を覚悟する新左衛門だったが、心優しい人たちに助けられ、生きる気力を取り戻していく。やがて彼は磨き上げた剣の腕だけを頼りに撮影所の門を叩き、斬られ役として生きていくことを決意する。
テレビドラマ「剣客商売」シリーズなど数々の時代劇に出演してきた山口馬木也が主演を務め、冨家ノリマサ、沙倉ゆうのが共演。「ごはん」「拳銃と目玉焼」の安田淳一が監督・脚本を手がけ、自主制作作品でありながら東映京都撮影所の特別協力によって完成させた。
一部劇場ではシーンを追加した「デラックス版」が上映。
2024年8月17日に池袋シネマ・ロサの一館のみで封切られ(8月30日からは川崎チネチッタでデラックス版が上映スタート)、口コミで話題が広まったことから、同年9月13日からはギャガが共同配給につき、新宿ピカデリー、TOHOシネマズ日比谷ほか全国100館以上で順次拡大公開される。
(※2024年9月29日現在、全国139館まで拡大公開が決定)。
(以上、映画.comより、引用抜粋。)
映画愛、時代劇愛に満ち溢れた作品。
率直な感想と致しましては、噂に違わぬ映画愛・時代劇愛に満ち溢れた作品で、基本はコメディ調ではありながらも、武士の生き様をも描いた、本当に笑いあり涙ありのSF時代劇映画で、なかなか面白かったです。
私が鑑賞した際には、未だ未だそれまでテレビの情報番組でも、この『侍タイムスリッパー』の話題をそんなにも採り上げてくれていなかったので、滋賀県草津市のイオンシネマ草津では丁度この日が公開開始日ではありましたが、平日にしては観客席の半分くらいの混みようでした。
比較的にシニア層が多い劇場内では、上映中、あちらこちらから笑い声が上がっていました。
私や私の父親の場合にも、爆笑とまではいかないまでも、クスクスッと思わず吹き出して笑ってしまうほど面白かったです。
実は、かく言う私は、昭和末期のバブル全盛期の頃に、東映京都太秦撮影所を拠点として、『白虎隊』『田原坂』などの年末年始の時代劇ドラマなどのロケを中心に、(私の場合には「斬られ役」ではなかったのですが)、その他大勢の雑兵役などに扮するエキストラとして、日雇いの学生アルバイトで日銭を稼いだりしていましたので、あの若かりし日の当時の東映京都太秦撮影所の雰囲気を懐かしみながら観ていました。
基本、映画とは、映画館で観るべきものかとは思いますが、その中でも、特にこの映画は、劇場鑑賞向きの作品かと思われました。
笑いどころだけで無く、息を呑むような剣戟シーンなどで無音を共有する緊迫感溢れるシーンなどもあり、観客の一体感が味わえる点でもまさしく劇場ならではの作品でしたね。
映画自体は全体としては前半はコミカルで可笑しく、後半はシリアス調の脚本で、かなり面白かったのですが、特に、映画『最後の武士』の殺陣の剣戟シーンのくだりが息を呑むような緊張感で面白かったという意見も多く見受けられてはおりますが、但しながらも、私の場合には、その昔、勝新太郎さん監督の映画『座頭市』(1989年)の撮影の際に、竹光では無く本身を使った殺陣にて死亡事故が起きていることを想起してしまった点で少々残念な気持ちになりました(汗)💦
あくまでも時代劇映画というフィクション(虚構)の世界なので、主人公が武士道を全うするのか、それとも斬られ役として生きるのかという葛藤も描いた点では、あの脚本が逆に良いのかも知れないですが、ちょっとその点のみが私個人的には引っ掛かって悔やまれました。
殺陣師・関本役には、そもそもは、あの「5万回斬られた男」こと、伝説の斬られ役俳優の故・福本清三さんに出演してもらうべく製作した映画とのことでしたので、その代役としては、福本さんの弟子筋に当たる峰蘭太郎さんが担当されておられ、この映画のエンディングロールの最初にも、福本清三さんへの献辞が英文で流れており、リスペクトの思いの丈が伝わっても来ました。
私的評価:★★★★☆(90点)。
映画全体として観れば、凄く面白くて、インディーズ系の自主制作映画にしては、かなり完成度も高く非常に良く出来た作品だとは思ったのですが、ただ、やはり私個人的には、あの映画『最後の武士』での本身(真剣)を使うといったくだりが、ひと昔前に実際に起きた映画『座頭市』での死亡事故を想起してしまい、その点を若干減点評価させて頂きまして、五ツ星評価的には、満点には届かず、★★★★☆(90点)の評価とさせて頂きました。
ようやくテレビ媒体でも徐々に採り上げられて来たので今後の観客増も期待出来るかも!?
先週の3連休の9月23日(月)に、フジテレビ/関西テレビ系列の『めざまし8』でも採り上げて下さり、その情報部分をまるごと、YouTube動画としてアップして下さっています。
自主制作映画「#侍タイムスリッパー」通称“#侍タイ”。
— めざまし8 (@cx_meza8) September 23, 2024
今年7月、カナダで開催された国際映画祭で「観客賞金賞」を受賞。
8月、池袋の映画館1館のみの上映だったのが今では全国130館以上に拡大!
映画ファンのSNSや口コミで話題になっています。
動画⬇️https://t.co/8Ev8uPioB2 pic.twitter.com/Gl27WmIpJe
〇【異例ヒット】上映1館でスタートの自主制作映画「侍タイムスリッパー」クチコミとSNSで人気拡大“カメ止め”の再来か?|めざまし8
また、ちょうど昨晩の9月28日(土)に、TBS/MBS系列の「情報7daysニュースキャスター」でも、この『侍タイムスリッパー』の作品紹介と安田淳一監督について、1人12役以上担当されている低予算映画であることや私財を投げ打って映画製作費に充てたために貯金残額を見たら、僅か6,245円しか残っていなかったエピソードなども採り上げて下さっていたので、今回のテレビ放送でのPR効果により、今後は、更に観客が増加するのではと思っています。
#イオンシネマ草津 で念願の『#侍タイムスリッパー 』鑑賞。噂に違わぬなかなか面白いSF時代劇映画で単館上映から139館もの全国拡大公開されているのも分かる実に時代劇愛に溢れた作品でした!但し『最後の武士』の撮影のくだり。アレは少々頂けない!座頭市での事故を想起してその点は残念。#侍タイ pic.twitter.com/dmDuSlrh2O
— HALU6700 (@HALU7100) September 27, 2024
この作品も、日本アカデミー賞の選考対象作品の候補作の投票リストにも加わったようですので、邦画の賞レースでも、あの『カメラを止めるな!』の時の様な一大旋風を巻き起こして欲しいですね!
日本アカデミー賞の選考対象作品に #侍タイムスリッパー がノミネート🙌
— maaachaaan (@maaacha78) September 22, 2024
勝手に期待して盛り上がるのは違うかもしれませんが、やっぱり #山口馬木也 さんファンなので、馬木也さんがレッドカーペットを歩く姿(着物希望!)や主演男優賞を受賞する姿をどうしても夢見てしまうのです🙏✨ pic.twitter.com/k5QGO1aI1h
この機会に、今では入手困難な安田淳一監督の過去作品の「拳銃と目玉焼」と「ごはん」のDVDの再販を希望!!!
今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。