令和元年に歌舞伎座で上演された『月光露針路日本 風雲児たち』のシネマ歌舞伎を東銀座の東劇で観てきました。
原作は有名な井上靖の「おろしや国酔夢譚」ではなく、みなもと太郎の漫画『風雲児たち』の一節を三谷幸喜が演出。三谷らしいテンポのいい芝居は映画版では2時間強の尺に纏められています。
嵐で帆が折れた船で北太平洋を漂流、アリューシャンの孤島に漂着するも壊血病で次々と仲間が倒れていく。それでも日本へ帰る希望は失わず、新造船で2年後にオホーツクへ上陸。しかし極寒のシベリアで今度は犬ぞりで漂泊の旅を続けることに。ヤクーツク、イルクーツクを経て、ロシア皇帝の都サンクトペテルブルグに辿り着き、現地の人々の支援を仰いで、ついにはエカテリーナ女帝に謁見、帰国を許される。伊勢を出帆して10年、運命に翻弄されながも諦めること、死ぬことを最後まで拒んだ6人の物語です。
普段の古典歌舞伎から解放された十代目松本幸四郎ら役者たちの伸び伸びとした演技がよかったです。
