■ 投資インプリケーション: Buy JOYG、CAT、PWEI、HAL、SLB、RAIL、鉄道
コモディティー価格が大きく上昇しています。・需給Tight、・商品市場への年金資金流入などのニュースフローが続いており、YTDの値動きは、
・ 金: +16%
・ プラチナ: +12%
・ 原油: +8%
・ アルミ: +15%
・ 銅: +37%
・ ニッケル: +29%
・ 亜鉛: +56%
です。
これに関して、いくつか興味深い記事がありました。
下の記事は日経金融の記事ですが、現在のコモディティー価格上昇を資金流入の面から見たものです。欧米の年金基金の商品投資の運用資産残高は、過去2年で5倍に膨らんでいる状況です。
4月13日 日経
次の記事は南アフリカやジンバブエが、国家管理を強化することで、外資(Anglo Americanやノルリスクなど)の持分売却を迫っているという記事です。これは銅でも、ペルーの大統領選挙で左派候補が勝った場合(5月7日が決選投票)、国有化、あるいは外資への課税大幅強化が懸念されています(PCUなどの最近のアンダーパフォームはこの懸念から)。
4月12日 日経金融
確かにバブル形成の典型例は、記録的高値と強気なコンセンサスが同時に存在する場合ですが、ここで弱気になるべきなのか?
1.地政学リスク(イランやナイジェリア)、2.BRICS需要(インドは15歳以下が人口の35%、65歳以上は人口の5%)、3.新しい鉱山や原油採掘プロジェクトは今後大きな供給増加をもたらさない、4.CAPEXしないで商品価格が高い状態を甘受した結果、記録的な決算結果を出してくる企業 、など、強気に見る要因はいくらでもあります。逆に弱気になる理由は1.上がりすぎた、2.需給で説明できない、といった数字的根拠がやや欠けるものばかりです。
しかし、
ひとつ印象として感じるのが、商品・コモディティーに関しては、全員が『評論家・投機家』状態で、実際に商品を採掘、加工する部分があまりにもおろそかになっていると思います。こういった『現代版買占め』の状態は、最終的には需要減退をまねき、経済全体を停滞させる要因となるでしょう。先日素材のアナリストと話していたのですが、現在の若者(優秀な学生)は、みんなGoogleみたいな「情報整理」のキレイな仕事につきたがってしまうため、(同じくらい数学能力が必要な)地質学者などは深刻な後継者不足(と書くと農村みたいですが)に悩まされているようです 。Talent面でも、偏りが見られている状態のようです。
上記二つの記事の投資インプリケーションとしては、
・ 短期的にはコモディティー価格にはNeutralからNegative(これは下記グラフを参照)
・ Mining企業は、将来のCAPEXを投じておらず、現在のCFをEnjoyしているところはLong Termではリスク
・ Mining Equipment、Oil Drilling Equipmentなどの「リアルな投資」はBuy
・ 採掘したモノの「リアルな輸送」もBuy
Buy候補銘柄として思いついた銘柄は以下のとおりです。
JOYG → 石炭採掘機器
CAT → Mining、建設
PWEI → 天然ガス輸送、Sewage、Plumbing、光ファイバー、電線などの覆うポリビニールパイプのメーカー
HAL、SLB → Pressure Pumping
RAIL → アルミ製のRailcar製造
鉄道 → 今後予想されるDriverの深刻なShortageから、鉄道輸送需要は高まると予想
最後に、
下記のグラフはFTのLexコラムからのものです。Roll Yieldとは、スポット価格と先物価格の差をあらわしたものですが、スポット価格(あるいは近いExpirationの先物価格)が将来の先物価格より高い場合、その先物をRollするだけで、リターンが得られます。2月3日に上場したDBC(Deutsche Bank Commodities ETF)などは、Roll Yieldがポジティブになりやすいのが石油でMetalや穀物はネガティブな場合が多いのを見越しており、原油とHeating Oilは4半期毎にRoll、他のアルミ、Corn、Wheat、Goldは1年のRollにしています。
下のグラフを見る限り、Energy、貴金属、穀物のRoll Yieldはすべてネガティブになっています 。工業Metalのみ、ポジティブです(しかし、銅はすでに生産コストの倍の価格となっている)。これを見ると、短期的なコモディティー価格はやや行き過ぎの感はあります、、、
4月12日 FT Lexコラム(クリックで拡大)