クリスティーズとの始まり

 

 

右側の( krugのラベルは1960年代に使用されていたものだったと思います。)今から30年以上前からシャンパーニュに携わることになりその間様々な体験をしてきました。
以前にもクリスティーズのワインオークションの事はブログに書きましたが、その頃オークション?とは何?
初めて聞いた時も自分の住んでいる世界ではなく別の裕福な人々の趣味なのだと認識していました。しかし実際に行ってみると普通に楽しめるものだと実感したのです。日本に輸入されているシャンパーニュの大半は取り寄せて飲んでいましたのでイギリスが拠点のクリスティーズではどんなものが出品されているのか興味がありました。その中でも印象に残った体験の一つがハーフボトルに関しての物でした。銘柄はBollinger(ボランジェ)言わずと知れたジェームスボンドが好み英国王室御用達のシャンパンです。イギリスより空路で届いた荷物をワクワクしながら開けてみると箱の中がほんの少し液漏れで汚れていたのです。中身を確認するとハーフボトルのボランジェ1955vintageが明かりに透かして見るとボトルの片口ぐらいまで液面が下がっていて尚且つ漏れもある状態でした。コンディションとしては最悪だし中身が守られている可能性が低いと予想されました。 諦めながらも6本ある中の一本を開けて見ることに...な、なんと泡が緩やかながら立ち上がっているでは無いですか... 諦めが期待に変わりさっそく流し込むと素晴らしく熟成した味わいの深いシャンパーニュの登場です。
その頃でもハーフのヴィンテージを見かけたことは無いし、今も存在するのか解りませんがシャンパーニュの生命力に驚かされたものでした。
そんな時期に家庭画報の取材で素敵なお家で料理や器、インテリアまでこだわったセレブの自宅でホームパーティの様子を撮影することになり私の所有するオールドヴィンテージの登場です。名だたる銘柄をラインナップして撮影すると雑誌を見た読者の方から電話があり、譲ってもらえないか?との問い合わせがありました。その男性は横浜にお住まいでしたが後に神戸に訪ねても来られるほど熱心なシャンパンラバーでしたが30年後にお会いした時もシャンパーニュの古酒の話をされて私にとってはかつてそんな事もありましたね...。の感想で時が止まってしまっていることに驚きました。