女優霊 [DVD]

 

新人監督の村井は密かに想いを寄せているひとみを主演に、新作映画を撮っていた。

現場の仲間たちとフィルムを確認していると、ひとみに重なり着物を着た女性の顔が現れる。

追いかけられる男の子、古い部屋……その映像は村井が幼い頃にテレビドラマで観た記憶があった。

古いフィルムを使ったせいで、二重撮り?してしまった様子。

村井は気になり着物女性の映像を写真として現像すると、彼女の後ろにいる女性の顔がはっきり見えるようになった。

翌日、川辺で撮影を終えた昼休憩中に、村井はロケバスの窓に映る女性の姿を見る。

 

ひとみは事務所の移籍問題を抱えていて、ある日、事務所の女社長が乗りこんできた。

ひとみに会わせろ、と騒ぐのでひとみが対応すると、女社長は上の方を見て青ざめてガクガク震えた。

「何の映画を撮っているの」女社長はそう言うと、鞄から出したお守りをひとみの手に握らせると、一目散に帰ってしまう。

その後、撮影現場でおかしなことが何度か起こり始める。

ひとみは誰もいない廊下で人の気配を感じたり。村井は悪夢を見たり。理由のわからない機材のトラブルがあったり……。

村井は撮影所のベテランの男に、着物女性の写真を見せて子どもの頃に観たテレビ番組のことを相談するが、ベテランの男はフィルムも写真も「よくないものだ」と処分してしまう。

 

撮影は進み、ひとみの妹役を演じる沙織も現場に慣れた。

あるシーンの撮影中、ひとみに抱きついた沙織はそこで台詞にはない「お母さん……」と呟く。

その後、休憩に入った沙織はセットの天井(三重〝さんじゅう〟)を見上げて微笑む。

三重に登った沙織は「監督~」と村井に手を振っている。村井は沙織の後ろに人影のようなものを見た気がした。

撮影を再開した途端、沙織が三重から落ちて亡くなる。

検視中、警察に呼ばれた村井は三重に登る。そこで村井は、この三重の奥に部屋があったことを思い出す。

事故と判断して警察が帰るとスタッフの女性が、落ちてくる沙織に誰かが抱きついていたと言った。

 

映画会社の上層部による試写が行われ、映画の配給が決まる。

村井は実家に電話をし、母親が入院していた時の正確な年と月を聞く(その時に村井は、あの着物女性が出ていたドラマを観ていたから)

すると母親が、あの後村井がテレビを怖がりしばらく観なかった、ということを口にした。

村井は図書館に行って当時の新聞を調べると着物女性が、現在使用しているスタジオで、撮影中転落死していることを知る。

村井はラストシーンのシナリオを書き換えるが、結局沙織の代役を立てることで撮影が行われることになった。

 

 

 

 

再見。

前回観た感想はおそらく「なんじゃこれ」だったんだろうと思う。ほぼ記憶に残ってなくて新鮮な気持ちで観たけど。

やっぱり「なんじゃこれ」ってなって、あー私Jホラー向いてないって再認識。

あの幽霊の女性、タイトルが「女優霊」だから女優の霊なのか?っていうのも不明。

着物女性が架空の幽霊女性の話をして子ども(子役)を怖がらせていた、っていうテレビドラマのストーリーから生まれたっぽいようですが、その幽霊女性がなぜ村井たちの前に現れたのかわからない。沙織を殺した理由も。

スタジオ内に留まらず、ロケ先に姿を見せたり、村井の家?にも押しかけて結構アクティブな幽霊女性。

謎が多すぎる上に、何一つ答えが提示されなくてモヤモヤします。

この何もわからない、という日本人に馴染み深い「祟り」とか「障り」そして「解決方法がない」恐怖が肌に合わないのか?

わかりやすく襲いかかってくる殺人鬼のほうが好きかも。