未知 | 伝えたい人、音にならない考え事

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演劇、表現活動での色々。独りよがりだけど伝えたい、そんな支離滅裂。

でた。やりたい役の話。



この話をされると全力で困ってしまいます。今回の作品に限らず、私にはやりたい役なんかないから。


初めましての演出家さん脚本家さんはよく聞きますよね「どんな役やってみたい?」って質問。実はこれ、超絶苦手。


私は、他人が自分をどう見ているかに割と興味があります。(この前十万喜さんと話した時に「そんなでもない」的なこと言ったけど、嘘でした。やっぱりめっちゃ興味あります)

自分がどうしたいかよりも、自分を座組みに受け入れてくれた(偶然や仕方ない事情だったとしても)その人が自分に何を求めてくれるのか、そっちの方に興味がある。役って、脚本、演出家が役者にくれる最初の贈り物だから。同時に、役者の1番重要な仕事でもあるから。この人が私という役者をどう見て、何を任せてくれるのか。それを楽しみにしたいのです。

だから配役決めをする演出家の脳みそに、余計な情報を入れたくない。例えば私が「〇〇やりたいです!」と言ったとして、それが配役決めに影響するのがとても嫌。100%演出家さんの裁量で、演出家さんの責任で、私に役を贈ってほしいと思うのです。


もちろん、そこから先は私の仕事です。いただいた役割はきっちり果たす。命は賭けられないけど手は抜かない。やりたい役を持たないので、やりたくない役も存在しません。役割は役割として、きちんと全うする。それだけ。

感情が発生するのはその後です。自分の役割を楽しめたらいいなあ、くらいの気持ち。愛情を持ちすぎるよりはそんくらいの方が丁度良かったりします。



こうやって書くとめちゃくちゃ冷たくて愛のない人間みたいですが、私はそのプロセスを楽しんでいます。自分の思い通りにならないこと、未知って楽しくないですか?思いもよらない役が降ってくるかも知れない、自分でも気付かなかった得意分野が見つかるかも知れない。新しい引き出しを開けてくれるのはいつだって他人です。結果的にめちゃくちゃ苦労することになったとしても、それはそれ。そんとき考えます。



つーわけで、私は基本、やりたい役というのを持ちません。だから今回は答えられない…。最近テーマに沿えないことが多くて、申し訳ないなと思います。



あとこれも言っとく。稽古が始まってここまで来たら、やりたい役を挙げるのはさらに難しい。だってその役は、それぞれその役を当てられた役者さんのものになってるんだもの。役をがっちり掴んで全うしている方もいればまだぐるぐるされている方もいるけど、皆それぞれ素敵です。その人のものになった役に私が入り込む余地はないと思うのです。



頭硬いよね。頑固だよね。そういう企画なんだから、もっと楽しく参加すればいいのにと、自分でも思います。楽しくなくしてごめん。



まあ、自分がやりたいかどうかは別として。

再三書いている通り、1番の推しキャラはハダルです。次点がピーコック、ドゥーべ、ベガと続きます。もちろんこれも、戯曲と役者さん込みでの魅力だと思っています。

戯曲が立体化していく瞬間って本当に面白い。たくさんの人が関わるから、思いもよらぬ方向に進むこと多々。その歪みが、演劇っぽいなと思います。未知って素敵です(無理矢理タイトルに繋げた形)。



私はこれからも、やりたい役表明しない系役者として生きていきます。そっちの方が楽しいから。実際今回も楽しいです。素敵な役をいただきましたし。素敵に育てられるように頑張ります。