終演、とはいえ、アーカイブで観る方もいらっしゃるだろうし、これから特典映像も公開される。物販も継続中。稽古の段階で「終わってからが大変かもね」なんて言っていたけど、終わっても終わりきらないこの感じ、案外いいのじゃなかろうか。
今回は、2人で企画というよりは、鮫嶋さんに誘ってもらった形だった。それも当初は、お客さんを会場に呼んでの公演になるはずだった。
企画が半分くらい動きだしたときに出された緊急事態宣言。鮫嶋さんは「配信でやろう」と、軽々と舵を切った。それから色々調べて、ツイキャスでの有料配信ってことになったわけなんだけど。
まあ、終わった今だから言うけど、正直「すごい」と思った。昨今のコロナ騒動で、私も鮫嶋さんも現場がいくつかなくなった。きっと、他の演劇する人も多くがそうなんだと思う。そこから、生まれた時間を使って全く違う企画を立ち上げて動かすって、そう簡単にできることじゃない。気持ち的にしんどくなって何もできなくなる人もいる(私はそのタイプ)。「舞台はナマモノだ」という思い、生で、目の前で見せたいという思いと戦う人もいる。無料コンテンツをたくさん提供して、ファンを喜ばせる団体が多くある。
そんな中で今回の企画は、お客さんのいる場所が違うだけで、ちゃんと演劇の公演だったと言えるんじゃないだろうか。いつも制作は私がやってたけど、今回の鮫嶋さんのフッ軽度合いは半端じゃなかった。画面の向こうにどうやって伝えるかの稽古の傍ら、オンライン配信についてはほとんど鮫嶋さんが整えてくれた。公演自体のディレクションもそう。常にお客さんのことを考えられる人だ。鮫嶋さんは口癖のように言う「観てもらってなんぼだから」。
私は実は正反対で、見てる人がいようがいまいが、自分の表現をやりつづける。それがエゴでもひとりよがりでも構わない。芝居をやるのはあくまで自分のため。ちょっと前までそう思っていたし、今でもその考えが頭をもたげてくることがある。
だから今回、って言うか今日、観てもらえることの大切さを改めて知った。ツイキャス上のコメント、Twitterでの感想ツイート。やっぱり嬉しいです。「伝わったんだ」って分かる。あの言葉をもらうために(今は見えないけどきっと)あの笑顔を見るために、自分は表現者である、あるべきなのだと思える。
話を戻すと、鮫嶋さんはきっと、そういうことちゃんと分かってる人なんだろうなというか、ちゃんと役者さんだな。って。「見られる」ということに対してものすごく丁寧で、何回ご一緒しても学ぶことがたくさんある。今回の企画の立ち上げ然り、進め方然り。さらには、物販とかアーカイブの特典映像とか、全部鮫嶋さん案だからね。そりゃ、お金を得る方法って側面はもちろんある。でも、やっぱり人を楽しませる努力を惜しまない人なんだと思う。お芝居の技術云々の前に、尊敬してしまうところです。
私の仕事は、いつも通り。戯曲書いて、役者して、照明やって。今回の企画に関しては本当に基本的なことしかできなかったなあ。もっと積極的に動けるようになりたい。
それはさておき今回は、作家としてとても嬉しい経験になりました。それぞれバラバラの時期に書いた3本の作品を、まとめて再演させてもらえるなんて。『noise』に至っては、2年半前?とか。初めてひとり芝居やった作品でした。1時間級の長編を書いたのも実はあれが初めてで、個人的に勝手に嬉しかった。あの作品がもう一度日の目を見ることになろうとは。まあ、大幅リメイクしましたがね。
『twilight』は、自分が書いた戯曲の中でも特に気に入っている。これをやりたいと言ってもらえたのは、嬉しかったなあ。今日のTwitterなどでの感想を見る限り、気に入ってくれた方が多かったようで、感無量でございます。えへへ。
『神と道化〜』は、1番最近。ま、今回はリットver.ということで鮫嶋さんの天下だったですね。さすがですわ、はい。
私にとって今回の公演は、ものすごく意味があった。こんなタイミングで公演が打てたこと、終わって改めて思うけど、とても貴重な時間でした。公演後すぐ、コメントでみなさんの感想が聞けたのはオンラインならではかな?あの独特な感じ、なんか面白かった。本当に本当に、嬉しかったんです。もちろん、Twitterなどでの感想も、じっくり読ませてもらってます。何かしらは届いて伝わっているようで、作家冥利に尽きます。
クサイこと言うけど。本当に、出会えてよかったなって思います。今回出会って、「はいバイバイ」の人がいてもいい。それも大事な出会いにできると信じています。「会う」ということの意味が大きくなりがちな日々ですね。今回来てくださったみなさんも、そうでない方も、いつか直接お会いできることを(そのときも私は物語をやってることを)ひっそりと願っています。
あんまりまとまった感じしないけど、今日はこのへんで。本当に、ありがとうございました。おやすみなさい。