第一幕の感想の続きです。
思いっきりネタバレしています!!
↓
第二幕。
すっかり人気バンドになっている「Tokyo Wonderful Fly」
でもお金は手にいれても、バンドは殺伐とした雰囲気になりつつある。
時代の先が見えていて、なんとかバンドのオリジナリティを出そうとする滝野。
でもそんな事は必要ないと言うメンバー達。
衝突が多くなるメンバー。
お酒を飲んでろくに演奏も聴いてない観客の前で演奏する事に、次第に辟易していくメンバー。
米軍の役は日本の役者さん達が金髪のウイッグをかぶって演じてるのですが。
(日本語で)
そのコントっぽい雰囲気は明るく楽しかった。
そんなバンドのメンバーとバンドの音楽に嫌気がさして、ドラマーの曽根川は去っていく。
そしてとうとう。
進駐軍が日本から引き上げる時が来る。
事実上、高額のギャラをもらえる仕事はもうない。。。
という事。
路頭に迷うバンドマンが大量に余る時代になるという事。
その後、滝野達はやくざが牛耳る日本人相手の店で演奏を続けていた。
ドラムは付き人だった川崎が代わりになっている。
えっと。
ここで佐野くんの感想を書きますが。
すごく良かったです。
さすが元ヤングシンバ。
彼はまだ高校生なのですが、もう何年も舞台に立ってたんじゃ?と思わされました。
戦争が終わった後のバラックが立ち並ぶ東京の街のシーンから、お調子者の役がとても良かったです。
だが彼らに求められるのは、やはり質の高い音楽ではなく。
古い曲を客の言うとおりにやるスタイル。
オニヤンマ率いるバンドに殴り込みをかけられたりする。
かろうじて、残る滝野達。
だが、純粋にジャズをやれない彼らはどんどんやさぐれていく。
それを作り笑いで必死に鼓舞する滝野。
そして。
ジャズを愛し純粋にジャズをやりたい良仲も、とうとうバンドから去って行く事になる。
滝野はギャラ制の、その日ぐらしのバンドではなく。
会社を立ち上げその所属バンドという形にしようと提案する。
そしてまた日は経ち。。。。。
デパートの屋上で営業をする滝野達。
昭和の高度成長期、洗剤メーカーの仕事で演奏する滝野達。
ボーカルの芦実は常に飲んだくれている。。。
そんな殺伐としているバンドで、
芦実はオニヤンマと2人でチアガールの格好をして、洗剤の宣伝ソングを歌う。
詩を書いたのは稲荷。
それを気に入った洗剤メーカーが、CMソングを作らないか?という話をもちかける。
メンバーを駆り立ててどうにかその話に乗りたい滝野。
だが、洗剤の歌を書くためにバンドにいるのではない、
魂をもう売りたくないという稲荷。
と、そこにボーカル芦実の娼婦時代の仲間がやってくる。
彼女達は、芦実が去った後も娼婦の仕事を続け、
進駐軍が去った後は日本人相手にその仕事を続け、
そして今は過去を隠して普通に結婚して、団地に住んでいるという。
芦実が娼婦の仕事仲間から抜け出し、きらびやかなバンドメンバーになった時、
それに嫉妬はしつつも自分の人生を諦めていた娼婦達。
だが今や、運命は逆転していた。
奥様になっている娼婦達の姿を見て。
スポンサーの洗剤メーカーの社員が、芦実は昔娼婦だった事に気付いてしまう。
洗剤の宣伝をしているのに実は娼婦だったなんてと。
CMの話も何もかもなかったことにしてくれと、憤る洗剤メーカーの社員。
その社員は過去、芦実を買ったこともあったというのに。
自分の過去は見なかったことにし、ただただ芦実を責める。
その場でチアガールの服を脱ぎ捨てる芦実。
でもCMソングだけはなかった事にしないでくれと、深く頭を下げる芦実。
だが洗剤メーカーの人間はその場を去っていってしまう。。。
バンドから去って行く芦実。
そして肌着の彼女に自分のジャケットを掛け、稲荷も共に去って行く。
そしてまた時が経ち。
「カフェガルボ」を借金をして買い取り、店のオーナーになった滝野。
ステージの上には白い布がかかったピアノとドラムセットが置いてある。
(もう、長い間使われていない様子)
歌声喫茶として細々と営業を続けていた。
滝野にこの店を買うためのお金を貸したやくざの鉄山が、自分の組も他の事務所の傘下に入ったことをつげる。
支払いが滞るとこの店も壊されると。
でもお金がない滝野。
そして、とうとう最後までとっておいた自分のギターを売る決意をする滝野。
バンドのメンバーもいなくなってしまい、音楽からは離れたいと思ったという滝野。
この舞台のナビゲーターして、後日滝野にインタビューをしている記者がいる、
というていで舞台が進んで行くのですが。
その記者に、
「ここで仲間を待っているのか?」
と聞かれ、
まさか・・・
と笑う、滝野の悲しい笑い。
誰もいない「カフェガルボ」
使われていないビアノとドラムセット。
その、悲しみのシーンは。
本当に本当に胸がせつなくて。
安田章大のその悲しみの演技が、これまた素晴らしかったです。
第一幕での楽しいバンドのシーンとはうって変わって。
第二幕はただただ、その幸せが崩壊していく。
でも常に、愛想笑いをくり返してきた滝野の悲しい笑い方が。
とにかく切ない。
古道具屋にギターを持っていくが、そこに浮浪者になったレディ・カモンテが現れる。
浮浪者の女性達と鍋を売りにきていたレディ・カモンテ。
滝野は彼女を見つけ、また歌ってくれと頼む。
浮浪者になっても。
レディ・カモンテの歌は未だ、素晴らしかったんですよこれまた。。。。
滝野はギターを売るのを止め、また仲間となんとかバンドを再結成出来ないか考える。
「カフェガルボ」がつぶれるからと言って、バンドメンバーを呼び出した滝野。
店に良仲、稲荷、瀬田、芦実が集まる。
再結成をもちかけても、乗り気ではないメンバー。
良仲はドラムの川崎が揃えば、やってもいいという。
が、川崎は今は、人気のロカビリー歌手になっていた。
そこへそんな川崎のマネージャーになったという曽根川が現れる。
スターの川崎の過去を取材する記者も共に現れ、メンバーに取材をしたいと申し出る。
「今、なにをしているのか?」
と問われるメンバー。
売れない作家という稲荷、
娼婦!と堂々という芦実、
無職だと言い放つ良仲。
川崎は昔、滝野達がやっていたバンドの曲をパクって。
自分なりに歌って人気者になっていた。
それを無表情で見送るメンバー達。
川崎が去った後。
曽根川が、今売り出し中の歌手の曲を作らないか?
レコードを出さないか?
と滝野にもちかける。
その話に飛びつく滝野。
メンバーを説得して、みんなで曲を作る事に。
曲を作る事になったと言っても。
もう、楽器を持っていないメンバー。
なら、昔みたいにやろう!と。
楽器すらまだ持っていなかった時代と同じように、アカペラでまた演奏する。
曲は良仲が書いて。
詩は稲荷がつけて。
滝野がギターでコードを弾いて。
芦実がそれに合わせて歌って。
瀬田はみんなにドリンクを作って。
とても久しぶりにあったかい空気になる4人。
ヤスくんがコードを弾きながら曲が出来ていくのですが。
それも私には既視感のある風景だったな。。。
(24時間罰ゲームを見たくなっている私・・・・)
「滝野さんは悲しい時ほど笑ってる」
とメンバーに見抜かれていた滝野。
いつもいつもお金の事ばかり話して、
愛想笑いばかりしていた滝野。
でもその滝野の本当の姿もちゃんとわかっていたメンバー。
でも、この日の滝野は心の底から笑っていて。
本当に本当に楽しそうで。
曲をつくる元バンドメンバーのこのシーンは、
とってもとても心が温まるモノでした。
この幸せな風景が、ラストになるんだったらいいなと。
そう思わされるシーンでした。
だけど。。。。。。。
彼らの作った曲の題名は、
「夜は墨染め」
この曲を作ったのはスカパラのキーボード沖さん。
この曲がものすごくステキだった。
バンド、グループというのは、特別な、奇跡みたいな縁でできるもので、その中で、時として、自分では思いもよらなかった状況になることもあります。
・・・・・・。
ヤスがこの舞台をやるタイミングって。
これまた奇跡みたい。
また借金をしてスタジオを借り、無事レコーディングをし。
CDの発売日。
これが売れれば「カフェガルボ」を売らずにすみ、また皆と音楽がやれると思っている滝野。
紙袋にたくさんのCDを買って「カフェガルボ」に現れるメンバー達。
みんなもとても嬉しそう。
さっそくレコードを店でかける滝野。
だが、かかった曲は
「上を向いて歩こう」
であった。。。。。
(坂本九の)
う。
それはこれを思い出しちゃうよね〜。
いいドラマだったな。
ほんと!
曽根川にだまされていた事を知る滝野達。
そして再び、
滝野の元を去っていく、
良仲、
稲荷、
芦実、
瀬田。
「カフェガルボ」で一人たたずむ滝野の元に。
レディ・カモンテがやってくる。
滝野はレディ・カモンテに、
「夜は墨染め」という曲があった事を伝える。
その曲は結局。
表に出ることはなく。
誰にも聞いてもらえず。
だから、
「忘れてすらもらえない歌」なのだと言う滝野。
歌ってと言われる滝野。
そしてレディ・カモンテの傍で、
一人ギターを持って、
「夜は墨染め」を歌い出す滝野。
滝野が歌っている最中、
とうとう「カフェガルボ」が壊され始める。
(大きな音がして、後ろの壁がバリバリと壊され、天井から板が落ちてきたりと、まさに崩壊していくんです)
「カフェガルボ」は全部壊されて。
とうとう何もなくなった場所で。
再び歌い出す滝野。
今度はさっきより強くギターを奏でながら。
聴き続けるレディ・カモンテ。
歌がおわると。
「いい歌だった」
と告げるレディ・カモンテ。
「忘れてあげる」
と言ってくれるレディ・カモンテ。
2人の後ろには、東京タワーの見える東京の街が広がっている。
そして。
滝野が
あはははっ
って寂しい寂しい笑い声を残して。
パッと舞台が真っ暗になって終わります。
バンドがまた集まって。
昔のように楽しそうに語る場面で終わるのではなく。
そこで作った曲すらも、過去の思い出でしかなく。
切ない切ない、
強烈に切ない終わり方でした。
ただただ悲しい第二幕でしたけれど。
でもそれが、重苦しいものではなくて。
なんていうのかなぁ。。。。
湿度のない悲しみっていうのかなぁ。。。
切ないけれど、重苦しくはなかった。
ヤスの歌う「夜は墨染め」が。
本当に素晴らしい歌で。
私、1回目もまさに涙を流しながら聴いていましたけど。
(だらだらとな!だらだらと!)
2回目もそうでした。
とにかくとにかく胸にしみる歌で。
安田章大ってシンガーは、そういう歌を歌える人だって強く思えた舞台でした。
もう。
とにかく感動して、拍手をし続けていました。
涙で顔ぐちゃぐちゃになりながら(笑)
場内はスタンディングオベーション。
ラスト。
降りた緞帳を下からキャストの方全員で持ってあげる、みたいなパフォーマンスしていて。
(幕は自動で上がるけど、その速度に合わせて演者さん達全員であたかもあげてるようにしている図)
舞台横一列ぎっしり並んだ方が全員でニコニコしながらやっているその場面は、
(もちろん中心に安田章大)
とてもとてもハッピーな場面でした。
2回とも、友達のご好意で観られ、本当にありがたかったです。
ありがとうございました。
ヤスくん、ほんと、
いい役者さんだな。。。
って思えた舞台でした。
風貌も。
歌も。
ものすごくオリジナリティがある人だな、
と改めて思わせてもらいました。
安田章大。




