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今日、読み終えたのが『街場の憂国論』(内田樹 著)。
政治・経済関係は、あまり読まないが、
この本は、大いに共感して読み進めることができた。


・目先の生き残りのため長期的な視野を持たない企業
・ビジネスの論理とは異なるべき国家の役割
・互助精神を求められる市民
・教育不信への反省
・対アメリカ


ぼくは「個性」というものを信じない。
というか他人が求める「個性」というものを持つ人物は、
そういない、と思う。
なので「個性を育てる教育」とか
「個性的な人材を求める」というセリフは眉唾モノに感じている。


あまり言い過ぎると、現代社会を生きるうえ
いろいろな方面で支障が出るので、
そういう危険思想は隠しつつ生きているが、
さしずめ、そういう「個性」を求める輩は
出まくった杭に周りが付き合いきれず、
愛想をつかされたものの、
それに気付かぬ鈍感者なのだろう。


さて、同じタイミングで買った雑誌が『SPA』。
この雑誌に限らず、
こういう(いわゆる)格差社会の底辺を扱った記事を
よく見かけるようになった。


どういう層が読者になっているのだろう。


先に書いた内田氏の本のテーマは国家だ。


国家は雇用を確保し、国民の生活を保障する義務があると
ぼくは思う。


そして逆説的に響くかもしれないが、
雇用は誰でも出来る仕事をベースにしなければならない、と考える。
極論「取替えのきく歯車」でないと
こういう雑誌で揶揄されるような国民層を生んでしまう。

(もちろん職人技には最大の尊敬をするが。)


1970年代、中小企業の町で育ったぼくだが、
ウチを含め、確かに裕福ではないが、
親が仕事をしている限り、
学校に行けて、多少、本人の要領が良ければ
(すなわち、受験テクニックに少しばかり長けていれば)、
国公立の高等教育は受けられたと思う。


現代は、それすら難しい。


それとTPP。
従前は、結果的には安全な地産の食べ物に
ハイライトが当たるようになる、と安易に考えていたが、
事は、そんなに呑気ではない。


いったんノウハウが途切れた第1次産業を
再興するのは極めて困難なことだ。


ひととおりの生活上の必要事は、こなせる自信のあるぼくだが、
効率的な農業はどうやって興せば良いのか全然分からない。


そんなことを考えながら、

この2つの紙面を読み比べていたのである。


さて、ぼくが週刊誌を買う時、
この方の登場率がとても高い。




別に苦手な方ではないが、
それほど頻繁に各誌に出てるのか、
何かの奇遇なのだろうか、不思議を感じつつ、
次の社会問題系の新書『「いいね!」が社会を破壊する』を
読み始めた。