ぼくが、うるさく、そして薀蓄を語り、
時には他人の台所までちょっかいを出すジャンルに
「刃物」がある。
切れない刃物の気配がすると、アクションが起こるのだ。
今回はテレビで見たあるシーン、
包丁を持っていた板さんが出てきた。
そう言えば、しばらくウチの包丁を触っていない…。
画面を見て、即刻スイッチオン!
(”ワン、ツー、スリー!”と掛け声が続けば、
「キカイダー」だ。)
そして急遽、砥石を洗面器に浸けて
砥石のアイドリング。
頃合いを見計らって、
まずは「有次」(京都)の包丁をジョリジョリ。
この包丁の優秀さは、家庭の一般調理では、
思い出した頃のメンテナンスで良いところ。
たいがい、自分で、お好み焼きを焼く際、
キャベツの切れ味に不満で、
砥ぎ始めることが多いが、最近はお好み焼きの出番が少ない。
それはさておき、
ぼくが普段使わない出刃包丁も出てきた。
きっと家族が実家から持って来たものだろう。
ついでに、こいつもジョリジョリ。
仕上がれば柔らかいミカンも
スパ、スパ、スパと崩れず軽く切れる。
(外国のナイフのCMでは、
トマトを切っていたような…)
ぼくの制作に使うのは、主にカッターナイフだが、
刃物は、種類こそ違え、
作品の仕上がりに大きく影響する。
「草刈十字軍」(草刈りアルバイト)に参加していた20代の頃も、
どんなに日中の仕事が辛くても、
宿に帰って来たら、まず最初に鎌を研いだ。
道具(刃物)のメンテナンスが
どれだけ仕事のクオリティに違いを生み出すか
現場作業での実感があったからだ。
そうしておけば次の日の仕事が楽になる。
良い道具に、適切なメンテナンス、
まずは職人芸に至る最初の第一歩だ。


