日経の連載エッセイをきっかけに
いろいろと読み出した渡辺淳一の本。
今回読み終えたのは『メトレス 愛人』渡辺淳一 著。
いわゆる,”フリン”ものだ。
なぜか読了まで日数がかかった。
前回読んだ,同ジャンルの『失楽園』ほど
描写は激しくもなく,また展開も単調なのが,
その訳かもしれない。
相変わらず,ダメなオトナちゃん(♂)の話だ。
ものすごい端折り方をして,あらすじを紹介すると
主人公の30代独身キャリア志向女性と
50代妻子持ち男性社長とのフリン話,
最後,社長が妻との離婚を決意し,この女性に結婚を迫るが,
急に女性が醒めてしまって,
ゴタゴタのうえ別れてしまうというストーリーだ。
(なかなか,自分でも関心するほどコンパクトなまとめだ。
こういう能力,中・高の学校時代に発揮していれば,
今の人生,少しは変わっていたかもしれない。)
最後の、男性の悪あがきの様子など読み進めていると、
こういうオトナにはなりたくない、とは、つくづく思う。
(設定は、ぼくと同年代だ。)
『失楽園』は男性主人公の視点から書かれ,
よって相手女性の生活が見えず,
『メトレス』は女性からなので,相手男性の生活が読めない。
面白い対比ではあるものの,
パートナーにフリンをされている立場というのも
興味深い世界でもあるが、
それは小説と言えども垣間見ることはできなかった。
著者が構成上あえて省いたか,単なる省力化か,いずれにせよ,
読後,両者とも,いささか物足りなさ感が残ったのは,
ぼくにとっては,こういうところが理由だったかもしれない。
