吉里吉里 | 寝袋ぶらぶら西日本

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かれこれ、20年以上も遡る。


井上ひさしの「吉里吉里人」を読んだ。

かなりの大作だが、面白いので一気に読んだ。


あまりの面白さに、実際に「吉里吉里」を訪れたく思い、

当時、まだ国鉄時代の周遊券を使って、上野経由で

チマチマと、岩手県を目指して、何日もかかって北上した。


そんな事をふと思い出させてくれたのが、最近発刊された「PHP」。


吉里吉里駅が、モノクロ写真とともに紹介されている。


寝袋かついで西日本ぶらぶら-20090320


ぼくが訪れた当時の、クリームとオレンジ色の国鉄車両ではないが、

モノクロゆえ、当時の面影を、思い出させてくれる。


旅では、いったん駅を降りて、改札を出たが、

特に見るべき史跡などは、なかったのを思い出す。


駅前では、リンゴほっぺの女の子達が元気良く遊んでいた。


1時間に1本程度の国鉄便の切符を買うため、

窓口で、ぼくは、駅員にお札を出した。

その時のやりとりだ。


駅員「狛犬ない?」

ぼく「狛犬?」

駅員「狛犬っ!」

ぼく「…。」


そう、”狛犬”は、”こまいの”、つまり”細かいの(=硬貨)”だったのだ。


今でも、言葉は、そうなのだろうか。

岩手や青森では、ぼくに話しかけてくれる地元の人の言葉が、

関西人のぼくには、ほとんど分からなかった。


が、何となく相手が何を言いたいか、伝えたいかは、分かる。

ノンバーバルなコミュニケーションが成立するところは大きいのだろう。


漂流者が、その地で生き長らえている歴史を見れば、それも明らかだ。


そんなことを思い出させてくれた、PHPだった。


さて、ぼくの当時の東北旅、かなり面白いようで、

時折、人に語ることがあるが、

たまに、それに釣られて、ぼくと同じルートを旅する人が現れる。


そして、どうも、20年前と、どうやら同じ様相なようだ。


ぼくも、再度、かの地を旅したくなってきた。